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異界幻想
【ファンタジー 官能小説】

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異界幻想ゼヴ・エザカール-19

「……ここってフラウさんの部屋、ですよね」
「そうよ」
 周囲を見回した深花の言葉に、フラウは頷く。
 部屋は広く、インテリアはシンプル。
 ゴージャスなフラウの容姿と比べると、意外なほどに素っ気ない。
「うー……」
 頭を振り、深花は意識をしゃっきりさせた。
 深花の肩に、フラウの手が回る。
「?」
 何をするのかと思い、深花はフラウの方を向いた。
 視界いっぱいに映る、フラウの顔。
 そっと、唇が触れ合う。
「ん……!」
 驚いて声を出す深花を、フラウはベッドに押し倒した。
 両手の指を絡めながら、フラウは何度も唇を重ねる。
「深花……深花……」
 囁く声が、妙に情熱的だ。
 顔中にキスを降らせながら、フラウは深花の服を脱がせた。
 自分も服を脱ぐと、また唇を奪う。
 今度は舌を侵入させ、濃厚に絡め合う。
 フラウが何をする気か理解した深花は抵抗する事なく、むしろ自分から舌を伸ばして応える。
「んふ……」
 目許を嬉しげに笑わせるフラウの口許は妖しく光り、糸を引いた。
「んん……!」
 また唇を貪りながら、深花は行動に出る。
 はち切れんばかりのフラウの乳房に、そっと手を這わせた。
 身じろぎしたフラウだが、すぐに同じ事を深花にする。
「フラウさんの胸って大きくて形がよくて、うらやましい……」
 フラウは唇を深花の顎から喉に滑らせ、鎖骨にキスした。
「あなたは、どこもかしこも愛らしいわよ」
 フラウの両手が、深花の乳房を包み込む。
「あっ……」
 小さく声を漏らすと、彼女はくすくす笑う。
「大きさも十分、感度も申し分なし。よーく仕込まれてるじゃない」
 そのまま揉みしだきながら、フラウは深花の乳首に舌先を定めた。
 滑らかで優しい、女ならではの愛撫。
 男の力強い愛撫に慣れ始めていた体には、細い指先が奏で出す快感は新鮮だった。
「んっ……あっ……フラウさぁん……」
 深花の声が艶めきを増してくると、フラウは愛撫を少し激しくする。
 華奢な肢体がほんのり上気し、膝を悩ましげに擦り合わせ始めると、フラウは上半身を起こした。
 ジュリアスが深花を気にかける理由が、分かる気がする。
 素直に愛撫を受け止めて可愛らしく喘ぎ鳴く様は、両性を持つフラウの心を妙に波立たせるのだ。
 ジュリアス当人は未熟な仲間を支援している程度の認識かも知れないが、どう見ても過保護にやりすぎ、が傍からつぶさに観察していたフラウの感想である。
 何度も抱いているうちに情が移っただけかとも思ったが、何事も吸収しようと一生懸命な普段の態度とベッドの中での可愛らしい反応……こんな二面性を見せられれば、過保護になるのも仕方ないと納得する。
 実際、こんな短時間しか触れていない自分ですら、何だか胸がときめいてしまっているのだ。
「!」
 頭をもたげて存在を主張し始めた肉棒を握られてしまい、フラウは驚いて動きを止める。
「……やっぱり、こういうのってできた方がいいです?」
 いかにも恐る恐るといった調子で、深花は尋ねた。
「バランフォルシュ様から見せられた映像の中にそういうシーンがあって、女の子が男の人のをこう……ぱくっと」
 天敵の姿を見せられたとは何となく言いづらく、そこは誤魔化しつつ説明する。
「まあ、できないよりできた方がいいでしょうね」
 興味や好奇心がほの見える表情に、フラウは色々と察した。
「ちなみに、あたしは色々学ばされたからできるわよ」
 フラウは深花の両手を自分の手で包み込むと、まだ柔らかい肉筒を上下に擦らせる。
「あ……」
 熱を帯びながら硬直していく感触に、深花の頬は赤く染まった。


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