初夏のすれ違い / コトバ編-8
「こんなトコに歯形なんて、ありえねーし。
よく部活でバレなかったな?」
「…うそ…知らなかった…」
「お前、背中弱いもんな。
反対側にも付けてやろうか?」
「や、だめ…!」
腕の中で亜紀子の体が震える。
亜紀子は、先日の痛みを思い出したのだ。
「…そんなにビビんなよ…。
ま、アニキにバレたらマズイもんな」
サクは、拒否の理由を誤解した。
しかし、サクはいつも亜紀子の体に痕を付けたことはなかったのだ。
兄にバレたら、兄妹の秘密を握って脅す意味が無くなる。
「…じゃあさ、他のイイトコロ、探してやろうか?」
「…え?」
サクの中の兄への対抗心が、亜紀子へのイタズラに発展する。
「ココとか、どう?」
「ふぁ…!」
ぺろりと舐めたのは、ちょうど目の前にある耳の裏側だった。
甘い匂いがして、大きく息を吸い込みたくなる。
そのまま、うなじ、首すじ、肩へとキスを移動させた。
「ん…ぁん…」
「ん〜、イマイチだな。
ナカも動かねぇし。
今更、他の性感帯ってゆーか、お前はどこも敏感だからなー」
「んっ!ひぁん!」
くぃくぃ腰を動かすと、だいぶ緩くなったナカが、ぐぷぐぷ音を立てた。
亜紀子がサクの体を離そうと抵抗してきたので、またも両手首をまとめて頭上に持って行く。
すると目の前に表れたのは…
「きゃ、やだちょっと、そんなトコ…!
やぁん、汚いよっ!」
しっとりとした腋の下に、べろりと舌を這わす。
くすぐったさに、亜紀子は身をよじらせた。
「反応はまぁまぁかな。
でも、しょっぱくてうめぇ」
「…っ、変態!」
そのままペロペロといやらしく舌を動かしながら移動していく。
脇や、ついでに乳首も。
…と、
「…ひあぁっ!?」
「お、ココか」
突然亜紀子のカラダがしなり、ナカがびくついた。
それは、いわゆる下乳と言われる部分だった。
亜紀子の、体の割りに大きく、丸くて白い胸。
Dカップの下側には、数mmだけ、肌が空気に触れない、胸が体に覆い被さった箇所がある。
その中に、舌を差すようにしてなぞると、面白いように亜紀子が反応するのだ。