初夏のすれ違い / コトバ編-5
「ね、…あたしばっかり…サクも脱いでよ…」
「なに、見たいの?」
「ち、違うっ…!
あたしだけじゃ恥ずかしいからっ…」
「それが目的だけど?」
「…っ!」
そして、片手でパンツまで取り去り、亜紀子の足を開かせた時、
…くちゅん…
かすかな水音がして、ハッと身じろぎした亜紀子の瞳が揺れた。
その動揺も、それでも目を逸らさない必死さも、サクには楽しい。
「…すげーやらしい音が聞こえた」
「し、知らないっ」
何もせず、にやにや笑って見つめているだけで、息が荒くなってくる亜紀子。
すでに涙目になっているが、とうとう我慢できなくなったらしい。
「…な、んで、見てるだけ、なの…」
「んなの、焦らしてるからに決まってんじゃん」
即答すると、亜紀子は身を震わせた。
まったく、見ていて飽きない。
サクが手首を放してやっても、亜紀子はそのまま動かなかった。
見つめあったまま、やっとサクも服を脱ぎ始める。
「…ぁ…!」
とうとう亜紀子が視線を動かしたのは、サクがボクサーパンツをずらした時だ。
ぶるん!とサクの性器が飛び出して、思わず、というように声を漏らし、そちらを見てしまったようだ。
くっくっく、とサクが笑いながらゴムを着けると、慌てたように視線がさ迷いだす。
「エロいなぁ、片桐。
ほら、こっち見て。
欲しい…コレ?」
「っあ…!」
先っぽでつんつんすると、にゅるっと滑って気持ちが良い。
アナの窪みに当てると、熱く、ひくひくと蠢いているのがよく分かる。
「…欲しいなら、ちゃんと言って」
「や…サク、おねが…っあぁんっ!」
腕を伸ばしてクリ×リスを指先で転がす。
跳ねたカラダにぐりぐり押されて、先っぽが入ってしまいそうだ。
亜紀子の目はとろんとして、とても言葉が続かない。
仕方無く指を止めて当てるだけにしたが…
「…片桐、腰動いてる」
「…っ、言わな、で…!
んぅっ…止まらな…ぁん…」
「やらしーなー、んっとに。
クリ、気持ちぃんだ?」
冷たく見下ろしても、亜紀子は目を逸らさなかった。
むしろ、素直にうんうん、と頷いて、惚けた瞳は誘っているかのようだ。
そこまでされて、サクが耐えられるわけはなく…