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みだ★ゆめ
【ファンタジー 官能小説】

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1・サイテーなハジマリ-5

『もう出る?ねえ、出そう?』
「い、いや、まだまだだけど、多分」
『えーダメなの?おかしいなあ、手で遣るのが一番快感が強いって聞いたのに』

そんなの、人それぞれだ。
誰に聞いたのかなんて知らないが思い込むのは良くないな。
俺だってそんなに経験がある方じゃないが、こいつのやり方は上手じゃないと思う。

なんだか、心から行為を楽しんでいないのが伝わってきてしまうのだ。

「くう・・・う、ああ・・・あああ・・・!」

あまり乗り気では無いが、体の方は欲望に忠実だった。
だんだん早くなっていく手の動きに呼応して高まっていく・・・


「ん、んぅっ!!」
『わっ、出たぁ!ねえ、どうだった?満足した?』


・・・駄目だ、まったく気持ち良くない。
こんなの、ただ射精しただけじゃ自慰となんら変わらない。
ただ他人の手でいった、というだけで性交と呼べる様な代物じゃないだろう。

『待ってて、動ける様にしてあげるから』

リリスがぱちん、と指を鳴らした。
すると、その拍子に全身をきつく締め上げていた感覚がふっと消えて、急に内部から拡がった様な感じがした。

「お・・・」

試しに腕を上げたら、ちゃんと動かせた。やっと解放されたか。

俺は起き上がり、リリスをベッドに押し倒した。

『痛い!な、何するの?!』
「それはこっちの台詞だ、いきなり人を襲いやがって」
『しゅ、修行だから許してよ!助けてラウム、やられちゃう!』

またあの箱からさっきのカラスが出てきた。
だが、頭だけ出してこちらの様子を伺っており、完全に出ようとはしていない。

『今のを見させてもらったけど、あれはちょっとね。焦りすぎてプレイが雑だったし、気持ち良かったかどうかは、リリスじゃなくて相手が判断するんだよ』
『お説教は後で聞くからなんとかしてー!』

だが、リリスの助けを無視するかの様にカラスは箱に入ったままだった。

「おい、いいのか助けなくても。俺はこいつを襲うぞ、我慢出来なくなったからな」
『・・・いいよ。好きな様にやれば』
『らっ、ラウム?!私を裏切るつもりなの?!』
『いい機会だ、人間の雄が何を欲しがるのか、実際にやってみて勉強しなよ。たまには責めだけじゃなく受けからも学ばなくちゃ、ね』

どうやら、色々と話の分かるカラスらしい。
お目付け役っぽいし守ろうとするかと思ってたが、意外な返事だった。

『ただし、もしリリスに乱暴したら止めるよ。じゃあ・・・』
『ら、ラウムっ!お願い、助けてぇー!』

そして再び箱は閉じた。
ちゃんと許可も貰った事だし、これで堂々とリリスとやれるって訳だ。



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