バスルーム-4
「ここからが本番なんだから・・・」
「・・・い、伊緒、うっ?!」
離した筈の指がとても敏感な場所を捕えた。
「頭もそうだけど、まずこっち。綺麗にしないとね。一番大事な場所、なんでしょ?」
「誰に聞いたんだそんなの」
「雄也だよ。なんかね、結構使うから汚れるんだって」
中学生の男が、歳の近い姉に下半身の事を聞かれて答えるとは思えない。
そんな疑問に構う事無く、伊緒は指先を使い肉棒を扱いてきた。
「柔らかいね。なんか、ぐにぐにしてるよ」
洗うというより、その指使いは肉棒の形状を確かめているかの様に全体を触ってくる。
「おい、ここはいいよ。頭を頼む」
「だから、そっちは最後」
「伊緒・・・・止めるんだ。そういう事はしなくていい」
竿を通じて伊緒の手の熱を感じる。
撫でられているうちに、そこに血液が流れていく。
股間が熱くなったのは久々の事だったので、思わずその刺激に身を任せてしまいそうになった。
錆付いていた筈の肉棒が、鼓動と共に天を目指して起き上がっていく−
「わっ、うそ、えー!」
「は、離せ伊緒・・・」
下半身が熱くなったのはどれくらいぶりだろう。最後に我が身が漲ったのが遠い昔に感じる。
雄也が産まれてから妻としただろうか。確か、回数は定かで無いが記憶はある。
まさか自分の娘の愛撫によって久々に奮い立ってしまうとは、信じがたい現実だった。
「わあ、さっきまであんな柔らかかったのに・・・」
伊緒は中身が張り詰めたそれを摘んで堅さを確かめている。
父親として、反応した状態の性器を娘に見られたくなかった。
これ以上は駄目だ、いけない。
「伊緒、もう出なさい」
しっかり娘と向き合いながら告げた。
勃起した竿を見せ付けながらでは威厳も何もあったものではないが、仕方なかった。
「どうして?まだこれからなのに、お父さんはそれでもいいの」
「そういう問題じゃない。今ならまだ悪ふざけで片付けられる。だから、出るんだ」
だが伊緒はそこから動こうとせず、俺の顔をじっと見ている。
「聞いているのか、伊緒。良く考えなさい、高校生にもなって父親と風呂に入る女の子が何処にいる」
「何でいけないの」
「そ、それは・・・もう大人だからだ。それに、お前は恥ずかしくないのか?父親に裸を見せて」
「ちょっと恥ずかしい。でも、いいの。だって・・・お父さん、嬉しそうだし」
目線を怒張して小刻みに脈動しているそれに移し、にやりと口角を吊り上げた。
好きな様に弄ばれているのかと思ったら、伊緒が娘では無い存在に見えてきた。