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貴女を好きでいさせて下さい....
【片思い 恋愛小説】

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貴女を好きでいさせて下さい....-3

4時に彼女が入って来て
「今までお世話になったので、これ皆様で食べて下さい。」
俺に笑顔で菓子箱を手渡した。
「ありがとうございます。」俺が受け取ると、彼女は笑顔を浮かべたままで、手を洗いに行った。その日も忙しく、仕事以外の会話は無かった。お客様の流れが止まったのは、彼女が帰る十分程前だった。俺は彼女から貰った菓子を他のバイトにわけて、
「こんな高そうなお菓子本当に貰ってもいいの?」
そう尋ねた。彼女は笑顔を浮かべ、
「ハイ全然大丈夫です。」
そう答えた。8時になり、彼女は身の回りを片付け終え、
「お疲れ様でした。」
そう言って帰ろうとした。パートの一人が、
「また顔を見せてね。」
そう声を掛けた。彼女はその声に笑顔で、
「ハイ。」
そう言って頷いた。
「10日過ぎにバイト代が出るはずだから、仕事の都合をみて取りに来て。」
「ハイ。」
「今まで、長い間ありがとう。」
「こちらこそありがとうございます。」
「元気でね。」
「ハイ。」
この会話を最後に彼女は帰って行った。もう彼女に会えないかもしれない....。バイト代を取りに来るが、その時俺が店に居るという保証は無い....。俺の体を虚脱感が襲った。その日は帰っても何もする気が起きなかった。次の日は特に重傷で、何か仕事をする度に、あの時彼女はこうしていた。そう思い出されて涙が出そうになった。彼女がいない日は、これまでも何日もあった。しかし、彼女がいなくなった今、これまでとは、比べられないほどの淋しさに襲われている。俺はこれ程彼女の事が好きだったのかと、改めて思い知らされた。

横山由貴さんへ.....
貴女はこんな俺の事気味が悪いと思うかもしれない。けれど、俺は別に何も望みません。ただ貴女を好きでいさせて下さい。
貴女の残像が、ふとした瞬間に浮かんで来る今は....その日がいつになるかまだわからないけれど....貴女の事を思い出に出来る日まで....貴女を好きでいさせて下さい....。
どうか幸せになって下さい....貴女をこの手で幸せに出来なくても....
笑顔を絶やさないでいて下さい....たとえその笑顔が私以外の人に向けられていたとしても....
そう祈る事を許して下さい。私に出来る事はそれだけだから.....



貴女を思い出に出来るその日まで....貴女を好きでいさせて下さい.....お願いします。


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