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貴女を好きでいさせて下さい....
【片思い 恋愛小説】

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貴女を好きでいさせて下さい....-2

イヤでも時間は過ぎるもので、彼女がバイトを辞める3月が来てしまった。5日になると、彼女に会える嬉しさと、もうすぐ会えなくなる淋しさとで複雑な思いであった。彼女がバイトに来てすぐに、3月のバイトのシフトを確認するために、彼女の方に近づいて行った。
「明日、昼間大丈夫?」
「ハイ。大丈夫です。」
「予約が入っているので、9時にお願いしたいのだけど大丈夫?」
「ハイ。大丈夫です。」
「じゃぁ、それでお願いします。」
「わかりました。」
彼女の返事を聞いて、仕事に戻ろうとした時、
「あのぅ」
彼女に呼び止められた。
「えっ?」
私が振り返ると、
「就職先の仕事が25日から始まるので、バイトは21日までにして欲しいのですが....」
「21日まで?」
「ハイ。」
「わかったよ。それじゃぁ21日まで宜しくお願いします。」
「ハイ。どうもスミマセン。」
「別に謝る程の事じゃないよ。」
俺はそう言って仕事に戻った。それからバイトのシフトを組んだ。空いている所に出来るだけ彼女を入れる事にした。職権乱用かもしれないが、俺は使わせてもらった。オーナーは別のバイトを入れて欲しいと思っていたかもしれないが....土曜日の昼と夜、日曜日の昼、月曜日の夜、木曜日の夜に出てもらう事にした。7日は自動車学校があるので来れないとの事だった。無理を言いたくないので、それを了解した。10日になって、13日と17日も出れないと言ってきたのでこれも了解した。彼女に会える日が減ってしまったので、次の三連休は昼も夜も出てもらう事にした。俺の独断で....。あと5日間しか彼女と会えない。そう思うと淋しさが込み上げてきた。次の日に大地震が起きた。此方は被害は無かったが、店で流しているラジオも大地震のニュース一色になって、それが気になって淋しさもあまり感じ無かった。

ところが大地震のニュースも少し落ち着いてきた土曜日になって、今日を入れてあと三日間しか無いという事実が重くのしかかってきた。気が重くて仕事に行きたくないけれど、行かなければ彼女に会えない。答えは決まっていた。彼女が見せてくれる笑顔が仕事の励みになっているのだ。彼女がバイトに出て来た時、ホッとした。今日一日彼女と仕事が出来る事に。
「お早うございます。」
そう言って彼女は厨房に入って来て、俺の方に近づいて来て、
「車、あそこに留めておいたんですけどいいですか?」
彼女の顔がすぐそばにある事にドキドキしながら、
「空いている所なら別にいいよ。」
「ハイ。ありがとうございます。」
彼女はそう言って、手を洗いに行った。俺は彼女の方に振り返り、
「免許取れたんだ。」
「ハイ。月曜日に....」
「おめでとう。」
「あっありがとうございます。」
彼女は俺の方を見ながら微笑んでくれた。その日は、昼も夜も忙しく仕事以外の彼女との会話はそれだけだった。あと二日間ある。あと一日ある。そう自分に言い聞かせていた。そう思わないと自分が潰されそうになる。それでも最後の日、彼女が昼のピークの後一旦帰った時、彼女に会えるのは、あと半日、四時間しか無いと気付いてしまった。その四時間で何をしようか何が出来るのか考えた。出来る事、するべき事があるとすれば、それは彼女にこの気持ちを告白する事だけだった。そのチャンスがあるのは、彼女と二人きりになれる4時からの一時間だけだった。それはわかっている。しかし、どこかでそれを否定する自分がいる....自分の年齢を考えてみろと....冷静になって考えてみろと....彼女はいくつだと思っているんだと....お前が恋愛の対象になっているはず無いだろうと....。彼女が就職する会社はこの辺りでは一流の会社である。大手自動車会社に部品を納入する事で利益を上げている。近くの体育館の命名スポンサーになっているくらい
である。彼女が手にする収入だって俺よりも多くなるだろう。そう考えると、どうしても悲観的になってしまう。告白なんて出来る訳が無かった。


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