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階段を上る時
【その他 官能小説】

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階段を上る時-1

街は紅白に染まり、休日ともなるとクリスマスや年越しを迎えようとする人々で賑わい始める12月。そんな喧騒も平日ともなれば、まだまだお祭り気分には程遠い。いつものように仕事をこなし、僅かながらでも支給された賞与に胸を弾ませる。どこにでもいる普通の会社員の一人に運命的な出会いがあるなど、誰も知る由もなかった。仕事をしながら、裏ではインターネットで調べ事。サラリーマンには良くある光景である。その中の一人、「悠斗」と言う20後半の青年がいた。普段は同僚と二人でコンピュータの監視を勤める悠斗であったが、この日に限っては同僚が早退してしまった為、一人で黙々と仕事をこなしていた。仕事といってもコンピュータの監視以外は雑務に等しい。さほど忙しいというわけではなかった。寧ろ暇と言ってしまっても過言でない状態である。普段であれば、雑誌を読み耽ったり、パソコンの整理したりなどするのであるが、この日に限っては適当な仕事も暇つぶしの雑誌なども持ち合わせていなかった。ふと、何気なく愛用のパソコンに目を配った。愛用といっても、もちろん会社から支給されたパソコンなので、自分の所有物ではない。同僚と一緒に使用しているので自分だけのパソコンというものは存在していなかった。彼は高卒で今の業界に足を踏み入れた為、あまりパソコンに詳しくはなかった。しかし、仕事で使っているだけあって、知識やタイピング速度は素人のそれよりも格段に高い知識・技術を持っていた。彼はパソコンの前に座ると、徐にインターネットを始めるべく、アイコンをクリックする。普段であれば仕事中にネットを徘徊する事など殆どないのだが、この日は同僚もいないこともあり、少し羽目を外してみたくなったのだろう。普段は殆ど見たこともない、チャットのホームページへ何時の間にかページを進めていた。

 悠斗はこの時気が付いていなかったのだが、そのサイトは多少アダルト色が色濃かった。あまりにもアダルト色が強すぎると、会社側の管理センターからインターネット接続を切られてしまうことがあるのだ。そのサイトはどうやらギリギリのラインで切断を免れていた。彼は特に目的もなく、そのサイトを徘徊する。チャットは多数あり、様々なジャンルに分かれていた。女性待機チャット、SM調教チャット、イメージプレイチャット・・・。彼は性に関して比較的抵抗力が強く大した事では動じないが、人の嫌がる・痛がる姿は嫌いであった為、一番無難な選択を選ぶこととした。


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