華麗なる奴隷秘密倶楽部 第4章-4
(5)
さて、いよいよ一番目の調教が始まります。
広い調教部屋には、
S様とM奴隷の10数組程のカップル全ての方々が揃っていましたので、
空調はしてあるものの、熱気と興奮でムンムンしていました。
中央の少し小高くなったステージを囲むように、
テーブルと椅子が人数分だけ置かれ、
皆様はゆったりと座りながら鑑賞が出来ます。
その部屋の壁際には、大きなテーブルの上に食べ物や飲み物、
更に高級なワインや、ウイスキーなどが置かれ、
係の者に言えば、それを楽しむことが出来ます。
この会の進行役のご主人様は、
集まった皆様を一瞥するとゆっくりと言いました。
「それでは皆様、長らくお待たせ致しました、
これからお待ちかねの調教ショーを始めたいと思います、
S様は、ご自慢のM奴隷をたっぷりとここで調教された後、
ご希望の方がいらっしゃれば、抽選にて決めさせて頂きます、
勝者のS様が、お好きなようにその奴隷の調教が出来ます、
そう言うことで、宜しいですね、皆様?」
「了解!」という元気の良い男性の声があがり、
皆様の大きな拍手でそれが確認されました。
舞台の前に座ったS様達は、眼をギラギラさせておりました。
「では、まず1番目のS様は、お名前は(亮治様)と言って私の知人です。
ご本人から実名でOKと言われております。
そして亮治様のM奴隷は(美希子)という女性です。
では亮治様、皆様にたっぷりと彼女の素晴らしさをご披露して下さい」
拍手で迎えられた男性は、甘いマスクを持ちながら精悍な顔をし、
全身を黒で固めた骨格の逞しいS様でした。
皆様は、この倶楽部では名が知れている亮治様が現れると歓声を上げます。
特に女性達の人気は熱いようです。
亮治様は、連れてきたM奴隷と一緒に、客席に向かって一礼しました。
私は、前にこの方にご主人様と一緒に調教を受けたので、
よく憶えております。
それを思い出すと身体が熱くなってくるのです。
今日の亮治様のお相手は仮の名前を、(美紀子)と言いますが、
実はあの歌手の(恩田麗子)と言うのを私は知っていました。
今を女盛りとばかりに熟れた身体を持ち、
男好きのする顔をしたファンが多いと聞いておりますが、
今は一線を退き、最近のテレビでも見かけることは無いようです。
地方公演などでも、会場はまばらで、
客足は少ないと聞いておりますが、
或る頃から身を崩したのは、彼女の性癖によるものかもしれません。
私がこの別荘で、ご主人様と亮治様に調教を受けたとき、
亮治様が連れてきたM奴隷があの恩田麗子様なのです。
彼女はその日、亮治様の車でこの別荘にやってきました。