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無間地獄
【SM 官能小説】

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秘密の集まり 〜緊縛コンテスト〜-3

Side/S

縄の欠損などが無いか確認し、ついに実沙希の体に縄を掛け始めた。
何度と無く頭でシュミレーションしてきたように、縄を通しては結び目を作り、時々縄と体の間に指を入れて隙間やねじれを整えていく。
こうした細かい作業が実沙希の体へのダメージにも影響してくるから手は抜けない。

ただ誤算だったのは緊張と無数の照明のせいで二人とも異常に汗をかいてしまい、時々手が滑ったり縄が緩んでしまったりして時間を食ってしまった。

「はぁ・・・ぁぁ・・・・・んっ」

実沙希は縛られていくにつれて、恍惚と空を見つめては熱い吐息を漏らす。

こんな大勢の人の前で縛られているのに、そんな状況にさえ快感を見出してしまっている。
そんな体にしてしまった償いのように僕は全身全霊をかけて実沙希に縄を通していく。

用意してもらった格子に縄を掛け、ゆっくりと引き上げる。
汗ばんだ手が縄を滑ってなかなか力が入らない。

少し下を向いた実沙希の顔がだんだん赤くなってきた。
かろうじて床についている実沙希の足首に縄を繋ぎ、余分な縄を処理しながら最後の仕上げに入った。

実沙希が宙に浮いた瞬間、会場からごぉーーーーーっという荒れ狂う波のような音が聞こえ、実沙希も顔を上げる。
それは会場から上がった拍手と歓声だった。

審査員の麗華嬢が実沙希を嘗め回すように色々な角度から観察しながらメモを取る。
そして波が少し引き始めて審査が終わる頃、急にがくっと実沙希の頭が下に落ちた。

僕は急いで縄を解き、濡れタオルで顔を拭いてあげるとすぐに意識を取り戻し、柔らかく微笑んだ。

「実沙希、よく頑張ったね」

「ぁう・・・あ、ありがとう・・・ございました」

まだ夢心地の顔に何度もキスを施していると、また新たな拍手が沸き起こった。
他の二組が同時に縛り終えたようだ。

「オーソドックスな亀甲縛りですね!細めの麻縄で女性の体に綺麗なラインが浮き上がっております!そしてこちらは達磨縛り。全く身動きが出れない状態になっております。両者ともに素晴らしい緊縛です!」

審査が終ると三人の審査員が壇上に上り、次のコンテストの準備に取り掛かった。

「では続きまして、S嬢による調教にどれだけ快感を見出せるか、そしてその快感にどのくらい耐えられるのかを競い合ってもらいます」

ぐったりと肩で息をするみさきを舞台に残し、僕は会場へ降りる。
すると僕の周りに人が集まり、口々に賞賛の言葉を投げかけてきた。

だが僕の耳には何も聞こえてこない。
話しかけてきた人に返事もせず、舞台の上で不安そうに立つ実沙希だけをじっと見つめている僕の異様な空気を感じ取ったのか、すぐに僕の周りは静かになった。

そして同時に会場の照明が舞台を照らすスポットライトだけになった。

それぞれのS嬢が相手の前に立つ。

実沙希は宣誓のポーズを取り、一つ挟んだ女性カップルの奴隷も当たり前のように床に座り大きくV字に足を開いて口を動かした。


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