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無間地獄
【SM 官能小説】

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秘密の集まり 〜奴隷オークション〜-1

◇秘密の集まり 〜奴隷オークション〜

Side/M

僕は蒼介に連れられて大きなホテルの会場に入っていった。
受付を済ませると昔の外国の貴族の人が顔を隠す時につけるような仮面が蒼介に渡たされて、これから秘密のパーティーが始まる空気が一気に高まる。

会場の中は同じような仮面をつけた幅広い年齢の男女が飲み物を片手に談笑していて、その声がザワザワとさざ波のように広がっていた。

本物のパーティーのようなタキシードや綺麗なドレスを着た人の中に、ちらほらとトップレスのビスチェにガーターベルトと黒のニーハイブーツの女性や、テカテカのビニール製のボンテージを着てぎこちなく歩く男性がいた。
その人たちはみんな首輪をつけていて、きっと飼い主であろう人がそこに繋がっている鎖を引っ張って一緒に挨拶に回っているようだった。

僕は異様な雰囲気に飲まれそうになって蒼介の袖を掴むと、蒼介は僕の腰に柔らかく手を回してくれた。

「あら蒼介」

「ごぶさたしています」

不意に人の垣根から女性が飛び出てきて僕たちの前に立ちふさがった。
僕はその女性の顔を見て思わず目を見開く。

「あ!この子・・・そう。蒼介のとこの子だったの」

「あ・・・あの・・・あの時はありがとうございました」

「あれ?紹介したことありましたっけ」

その女性は僕が公衆便所として使われたあの日、僕の初体験の相手だった。
あの時の激しく異常な時間を思い出す。

「可愛い公衆便所だったわよ」

「ああ。あの時ご利用になったんですね」

蒼介は僕の頭を優しく撫でて、仮面越しに微笑んだ。
彼女の後ろでは、ゆきひろと呼ばれていた彼が猿轡から涎を垂らしながらうっとりとした表情で立っている。

「でもこの子首輪つけてないのね」

「実沙希は僕のパートナーですから」

「ふーん。ペットじゃないって言いたいのね」

皆が首輪をつけているのは、主人とペットという主従関係を意味しているらしい
僕は蒼介の中での僕の位置づけを認識して心が熱くなった。

僕はペットでも奴隷でもないんだ

蒼介さんの

パートナー

「蒼介は何か出るの?」

「コンテストの方に」

「あら!今年私が審査員の一人だから楽しみしてるわ」

「お手柔らかにお願いしますよ」

そんなやり取りをしていると会場が徐々に薄暗くなってきて、真っ暗になると舞台のように一段高くなっているスペースにスポットライトが当たった。

そこには黒の大きくスリットの入ったロングワンピースを着た女性がマイクを持って現れて、軽快なしゃべり口調でイベントの開幕を告げた。


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