秘密の集まり 〜奴隷オークション〜-3
「篠田はここまでよく頑張ったみたいだね。すごいよあの太さ。ペニスも先からもう透明な汁を流してるよ」
蒼介がうつむいた僕の耳元でわざとらしく状況を説明してくる。
ゆっくりと顔をあげるとスポットライトで照らされてペニスがキラキラと光ってみえた。
「では三万円から始めさせていただきます！」
「五万！」
「八万！」
次々と手が上がり、値段が上がっていく。
最初の少女は二十五万で、男性は五万円で、女性は十五万円で落札された。
あまりにすごいスピードで上がっていく値段に、商品が人間なのにみんな普通の物として扱っていて少しパニックになる。
そしてついに信人の番になった。
「十万！」
いきなり最初からすごい数字が飛び出して会場がざわめく。
「十二万！」
先ほどとは違う声が聞こえてきた。
「十四万！」
最初の声がすぐさま返って来て、是が非でも落札したいといった雰囲気が伝わってくる。少し間があって値がまた上がったがまたすぐにそれよりも上の値がつく。
まさに心理ゲームのような展開だ。
「十八万！」
最初の人が言うとそこで次の声が止まった。
「他にいらっしゃいませんか？」
空調の音が聞こえるほど静かになる会場。
「では十八万円で落札です！」
舞台の幕が下りて信人の姿は消えた。
落札されてしまった。
誰なんだろう・・・
蒼介さんみたいに
優しい人がだといいな
しばらくするとスタッフのような人に呼ばれ、蒼介と僕は再び騒がしくなった会場を抜け出して小さな会議室のようなところへ案内された。
中に入ると僕達の他に二組すでに会議室で待機していた。
中年の男性と若い女性のペアで女性の方が裸に首輪だけという姿で男性の足元で正座していた。
女性の表情はどこか暗く、部屋に入ってきた僕たちに助けを求めるような視線を送ってきた。
痩せ細った体には痛々しい痣や切り傷が見えて、今まで出逢ったカップルには感じなかった不安や恐怖を感じる。
この人はどんなことをされてるんだろう・・・
本当に望んでやっているのかな・・・
残りの一組は女性同士のペアで、ここも一人が全裸で首輪だけで床に正座をしていたが、椅子に座っている相手に頭を優しく撫でられてうっとりとその手の感触を味わっていた。
「ではコンテストが始まる時にお呼びいたしますのでしばらくお待ちください」
スタッフの人がお辞儀をして出て行くと、静かな部屋にチャリチャリと首に繋がれた鎖の音が聞こえる。
蒼介は空いている椅子に座り、僕を膝の上に座らせて、僕の緊張をほぐすように優しく背中をさすってくれた
「大丈夫だよ。練習したとおりにやれば」
「はい・・・」
ドアをノックする軽い音が聞こえて、ドアが開かれる。
「では舞台の方へお願いいたします」
ついにその時がやってきた。