『ツンデレちゃんと硬派くん』-19
「…"武骨"か。
それなら分かるかも。
…李湖。
こんなヤツだけど、おれと付き合ってください」
「はい、よろしくお願いします!
変なの、すごく今更な気がする」
そう言われ、洸太郎は気になっていたことを聞いてみる。
「いいの?おれ、口下手だし、茶髪だし…」
「いいの、洸太郎くんとは、話してても気づまりじゃないし、
茶髪が嫌って言ったのは、本当は、髪や肌が荒れてるのが好きじゃないだけ。
洸太郎くんは地毛でしょ?
…洸太郎くんこそ、いいの?
私、ツンデレじゃないけど」
「いいんだよ、おれは鎖骨に一目惚れして、前向きなとこに惹かれたんだから」
「…そ、そうだったんだ。
鎖骨に一目惚れ、って…なんかエロイ。
実は、武骨よりもムッツリスケベなんじゃないのぉ?」
「なっ…!
そっちこそ、おれの指に落とされたようなもんだろ」
「そうだね、すっかりハマッちゃったよ、洸太郎くんに。
サナちゃんは、キューピッドになってくれようとしたけど…必要なかったね」
「じゃあ、他のヤツを見ないように、しっかり…」
「えっ、ちょっ、…あん!
なんでそーなるの、やあぁん!」
「李湖の好きなおれの指で、ちゃんと繋ぎ止めとかないとな?」
「んも〜、だめ、あぁっ…!
…このムッツリスケベ〜!」
…合宿2日目の夜はこうして更けていく…。
果たして最終日の練習に、洸太郎は耐えうることができるのでしょうか…心配。