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『武骨くんと鎖骨ちゃん』
【フェチ/マニア 官能小説】

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『ツンデレちゃんと硬派くん』-17

いまだ、二人は繋がったままだった。
強い瞳の洸太郎に組み敷かれて、李湖は今更ながら気付く。

「…怒ってる、の?」

「…そういうわけじゃねぇけど。
こんな時に、カレシと比べんなよ…」

そう言う洸太郎の声に切なさが滲み、李湖の胸は痛んだ。
そのせいで、一瞬反応が遅れる。

「…ちょ、ちょっと待って!
カレシって何!?
そんなん、私、いない…!」

「…え?あのチャラ男は?
夏休み前にいちゃついてただろ、校舎の前で…」

「チャラ男って…?
そんなことあった…?
誰のことか分かんないけど、そもそも、私チャラい人は好きじゃないし」

「…マジかよ…
だってお前、昨日サナと話してた時…」

洸太郎の疑惑はいまだ晴れず。
李湖は記憶を辿る。

「昨日って、飲み会の時?
…あれ?私、ちゃんと違うって言わなかった?」

「…だってお前、ツンデレじゃ…?」

「え!?ツンデレ?私が?
…なんでそうなるんだか…違うと思うなぁ…」

「…そうなの?
…っくしゅ!」

気が抜けたのか、洸太郎がくしゃみをし、李湖に霧雨が降りかかった。

「わぁ!
きったな〜!あはは!」

「悪ぃ…」

「風邪引いちゃうね」

李湖の持って来ていたポケットティッシュで後始末をし、服を着る。
その間も、李湖は笑いが止まらなかった。

「ウケるー!
私がツンデレって!…あははは!」

「なんだよ、てっきり…。
おれ、けっこうツンデレってタイプなのになー」

「えぇっ、そうなの!?
さっきまであんなに意地悪だったのに!」

「そういうコを苛めるのが楽しいんだろ?
…まぁいいや、李湖を好きなのには、変わりないし」


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