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三人の男たちの冬物語
【SM 官能小説】

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三人の男たちの冬物語(短編1)-3

…あ…あっ…

ボクはペニスの先に指のなめらかな感触を感じ、甘美な嗚咽を洩らす。

やがて女の指先が竿幹の裏皮をゆっくり撫であげ、湿った垂れ袋を掌で包み込む。
女はボクの陰嚢に、爪で微妙な刺激を与えながらも、睾丸の奥まで揉みほぐすように指でコリ
コリとしごく。その指の甘美な刺激に、ボクのペニスはさらに堅くなっていく。

…うっ…うっ…

悶えるボクの唇の端に、うっすらと涎が滲む…。



ボクが住んでいる下町のアパートは、深夜もひっそりと静まりかえっている。ボクはカヨコさん
と別れてからもこのアパートにずっと住み続けている。

あれは、カヨコさんが置き忘れたように残していった写真だった。色褪せた紙袋を押し入れの中
で見つけたとき、その中に数枚の写真が無造作に入っていたのだ。

それは、カヨコさんがまだ若い頃の写真だった。その中の一枚の写真をボクはふと手にした…。

黒いエナメルのボンテージを纏い、一本鞭を手にしたカヨコさんだった…。
ボクはじっとその写真を食い入るように見つめた。おそらく何年も前のカヨコさんの写真だった
が、そこにはボクが知らないカヨコさんの姿が写っていた。

写真の裏側には、SMクラブ「ルシア」と走り書きがしてあったのだ。

カヨコさんは、ボクと出会うずっと以前、SMクラブのS嬢だったのだろうか…。そんなことを
ボクはカヨコさんから一度も聞いたことはなかった。


その写真の中のカヨコさんは、小悪魔的な笑みを浮かべていたのだけど、ボクが知っているあの
カヨコさんのどこか寂しげなもう一つの顔が、その顔の下に見え隠れしているようだった。



SMクラブ「ルシア」は、ボクが以前に何度が訪れたことのあるSMクラブから近い歓楽街の
細い路地裏のビルの地下にあった。


「…ええ…知っているわ…以前、ここにいた女だわ…確かカヨコなんて名前だったかしら…」と、
ボクが差し出した写真を見ながら、「ルシア」の受付にいた中年のママが言った。

「…美人だったけど、ちょっと暗い感じの子だったわね…わけありなのかなと思ったけど、彼女
からS嬢をやりたいっていったわ…そうね…鞭を握りたい子って、いろいろいるのよね…」


そして、そのとき初めて訪れたSMクラブ「ルシア」のS嬢の中に、燿華さんがいたのだ。
髪型こそ違ったけど、どこかあの写真の中のカヨコさんに似ていたのは偶然だった。ボクはMコ
ースで、彼女を指名したのだ。




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