Crimson in the Darkness -決意-V-4
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「いつまでこの国に居るんだよ?」
あれから一週間経った日の夕方。フラリと現れたのはリアナ。
「心配には及びません。明日の午後に発ちます」
「…………そうか」
細く笑う表現は少し他意を込めているように見える。
「どうしましたか? あれだけ酷い傷付け方をしておいて、寂しいんですか?」
「はっ?」
寂しい? 有り得ないだろ。そんなの。ニコニコと笑うその顔はやっぱり解らない。
「違いますか。貴方がどうあれ、リーちゃんは貴方に会うことはしませんよ。絶対に」
「…………それでいい」
そう言ったら、でっかい溜め息が聞こえた。
「…………全く。クダラナイ」
呆れた目で見上げてきたリアナに苛立ちが募った。