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Crimson in the Darkness
【ファンタジー 恋愛小説】

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Crimson in the Darkness -決意-U-8

 苦しかった筈なのに、痛かった筈なのに何であいつはまだ人が信じられるんだろう。最初にそう感じた。



 そして、あいつを拾ったのがオレで良かったんだろうか。そんな後悔に似た感情もあった。オレは優しくないから、自分の気付かないところで沢山傷付けたんじゃないかって思う。



 ―――それが良かったのかもしれません。母親とは真逆の貴方がきっと救いになった。



 リアナはそう言って笑った。言ってる意味がよく解らなかったけど、それが本当かどうかなんて確かめられない。



 リーを突き放すと決めたから。今更リーの何かを知ることはきっと出来ない。





「……泣かせるだろうな……」





 あれだけ他の聖職者を嫌がっていたんだ。だけど、オレが突き放せば、せめてなついているリアナたちの所に行く筈だ。他に頼るところがなければ。


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