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ひかり
【兄妹相姦 官能小説】

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EP.4 お兄ちゃんは超ボロボロ-4

「ほーらひかり、ぞうさんだよ。ぞーうさんぞーうさん、おーはながかぶってる」

もはや目線はひかりを見ておらず、その向こうのどこかに向けられていた。
苦しそうな息を漏らしているがにやついていて、その表情はとても気味が悪い。

「だ、大丈夫?」

額に触れるとかなり熱かった。
どうやらさっきより熱が上がってきた様だ。
普通に寝てるだけなのに何故更に発熱しているのか、ひかりには分からなかった。

「そうだ笑ってくれひかり。笑えば風邪なんて体から出ていくぞ。ほらほらぞーうさんだ」

典明の目に写っているものは16歳の妹ではなく、まだ7歳になったばかりの、病床に伏せる妹だった。
熱に苦しむ妹を助けたいが自分にはどうする事も出来ず、ただ母親が看病するのを見ているしか無かったのだ。

苦し紛れにだしたぞーうさんに笑うも、笑わせ過ぎた事で熱が余計に上がり、入院一歩手前まで病状を悪化させてしまった。
この事件が現在の典明の人格を形成している要素に影響している、のかもしれん。

「ひかり死ぬな・・・お兄ちゃんを置いていくな、今度はモモンガだぞ。ほらびろーんと、笑えよあははははは」

違う、いつもの変態的な言動に見えるけれど、何かが違う。
ひかりは典明の異常に気付いたが一体どうしたらいいのか見当がつかなかった。

(こうして見てることしかできないなんて・・・)

奇しくもその思いは、かつて兄が感じた歯痒さと悔しさそのものだった。
看病すると決めた矢先に典明の病状が急激に悪化して、まるで運命に弄ばれているみたいだと思うと、ひかりは焦りと苛立ちに押し潰されそうになった。

(確か、風邪は汗をいっぱいかけば治るんだっけ。でもどうすれば・・・いいの?)

典明の笑顔は更に不気味に変化し、舌先がちょろちょろと口の裂け目から顔を覗かせている。
このまま放置していれば、取り返しのつかない事になってしまうだろう。
ひかりに迷っている時間は残されていなかった。

(汗は運動すれば出るよね。でも、動ける様な状態じゃない。どうすれば・・・)

兄が動けないのならば妹の自分がやるしかない−
瞬きするまでの間で結論を導きだし、ひかりは典明の毛布を捲った。

そして、短パンとトランクスをずり下ろし、ぐったりと力尽きたまま動かないテンメイ(典明の相棒)を見据える。

「いくよ。もし暴れたり変なことしたらまた折るからね」

深呼吸をして肺の空気を入れ替え、テンメイこと肉棒に触れた。
指先に生々しい肉の感触が熱と共に伝わってくる。

ひかりは泣きそうになるのを堪え、頼れるのは自分しかいないんだ、ほっといたら殺人罪に問われてしまうと自らを奮い立たせた。

助けるのは嫌だったがこんな相手の為に牢屋行きの方がもっと嫌だ。
正直に言うと兄の命より自分の将来の方が心配だった。



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