チョコレート・デイズ‐りくとリナ‐ 6-3
覗き穴からドアの外を見た変態男。
大きな帽子を被ったヤクル○レディが立っている。
変態男はどうしょうか迷ったが…。
更にヤク○トレディがインターホンを鳴らすのでドアを開けて追い払おうとした。
「バニラ!今だ携帯鳴らせ!」
隠れていた、りくがドアが開くのを見て横にいるバニラに指示を飛ばす。
「あなた♪守りたぁいから〜♪」
部屋の奥から流れてくるのは…リナの携帯の着信音だ。
「リナ!?」
よく日焼けしたヤ○トレディが叫んだ。
ドアを開けた若い男が慌てドアを閉め様とする。
「リナ!!」
もう一度叫ぶヤクル○レディ。
「いくぞ!!バニラ!」
りくとバニラもドアを押さえて叫んでいるヤクルトレディの元に駆け付けた。
「お!お母さん!!」
いつもは小生意気な声が半べその様な感じで部屋の奥から聞こえてくる。
「どけ!こらぁ!」
ヤクルト○ディがドアを閉めよとしている若い男を蹴り飛ばす。
そのまま部屋の中に突入するヤクル○レディとりく達。
いた!部屋の奥に縛られたリナが…。
全裸のリナが震えていた。
「リナ!!」
リナを抱き締めるヤ○ルトレディ。
「うぇぇぇぇん!お母さん!うぅぇぇん…お母さん…」
緊張の糸が解けたのだろうか泣きじゃくるリナ。
「リナ…」
ヤクル○レディに扮したリナの母親もリナをしっかりと抱きしめていた。
そしてキッチンに転がった若い男(変態男)を鬼の形相のりくとバニラが冷たく見下ろしていた。
「てめ…」
短く発すると多くは語らないりく。
相当頭にきている証拠だった。
マンションを出たところでまだ母親に抱きついてるリナ。
変態男への制裁を終えたりくとバニラがマンションから出てきた。
「りく!バニラ!リナは無事だよ!玩具で遊ばれたけど…本番はされてないって!」
りくとバニラの顔を見るなり、リナの母親が嬉しそうに怒鳴った。
「バ…バカ!なに大声で言ってんだよ!」
ベソをかいていたリナの頬が見る見る赤くなってくる。
「リナ…」
そんなリナにちょっと目を潤ませたりくとバニラが微笑みながら近づいてくる。
「りく…バニラ…」
リナの顔にも微笑みが戻ってきた。
「リナ…甘えん坊!」
りくがひときわニカッと…でもちょっと意地悪く笑った。
「な…なんだよ!」
リナもちょっとムキになる。
そのリナにりくがガッシリと抱きついた。
「心配かけやがって…」
リナの耳元で囁くりく。
その声はどうやっても泣き声の様だ。
「りく…ありがとう…」
リナの声も再び涙声になっている。
そんな二人を見ながらバニラもグスグスと泣いていた。
リナの母親がニッコリと微笑むとそんなバニラの肩をガッシリと抱き寄せた。