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襖の向こう
【父娘相姦 官能小説】

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小夜の憂鬱-6

「力にってまさか・・・嫌だ!ああいうの、私はしないから!」

時に帰宅するのが憂鬱になる原因−
怜は、まさか姉である自分も父親に体を見せろというつもりなのか?
それをお願いする為に、1週間も口を聞いていない姉のもとにやってきたのか。

「駄目?思い切っちゃえば意外といけるよ」

怜は小夜に冗談とも本気ともつかない様に見える笑顔を向けた。

「それは嘘。でも、力になってくれれば嬉しいな。あのね、お父さんから聞いたんだけど・・・」


次に描く話の内容を聞き、小夜は怜が助けを求めてきた理由を知った。
そこで父親が話を考える力が衰えてきた、というのを初めて知る。
捻った話よりどれだけ読者の股関を漲らせるかで勝負する事に決めた父親の覚悟を、たった今知った。

「私も、ずっとお手伝いはしてたんだけど、今回は複数が見たいって話らしいから、やっぱり人数がいた方がいいかなって」
「あんたからお願いしてたの・・・」
「うん、まあね。色々考えて決めたんだけど。ひいた?」
「いや・・・安心した。お父さんからお願いしたんだったら、泣いてたかも」

怜に気を遣った訳ではなく、小夜の本心だった。
自分が見ないふりをしている間も妹は父親を心配してたんだな、と情けなくなった。

「知らなかった、全然。お父さん調子良くなかったんだ」
「しょうがないよ、自分からは絶対に言わないから。だから、きっと喜ぶと思うよ」

小夜は父親の仕事に関して、自分から触れようとはしなかったのだった。
怜が抵抗なく仕事場に出入りするのをいつも見ていた。

「お父さんの喜ぶ顔見たいよね。お姉ちゃん」
「いや・・・別に、そういう話じゃ・・・」
「なに照れてんの?たまにはお父さんに甘えてもいいじゃない」

怜はふざけている様に見えて、よく人の行動を見ている。
いつも近くにいる妹には自分の気持ちなど、隠せていなかったのだろう。

「お姉ちゃんとお父さんは似てるんだよ。どっちも、本音をなかなか言えないから」
「あ、あんたが遠慮しなさすぎなのよっ」

図星を突かれた悔しさと恥じらいで悪態をついてしまう。
しかし、本気で怒っている訳ではなかった。久々に妹と腹を割って・・・

・・・久々ではない。多分、初めてだろう。

「じゃあね、怜、お姉ちゃんもう出るから!」
「駄目、逃がさないよ。協力するって言うまで」

浴槽から逃げ出そうとする小夜を怜が後ろから押さえ込んでしまう。
小夜の痩せた背中に、怜の豊満な膨らみがむにゅっと押しつけられる。
悪ふざけにしては妙に力の入った手でお腹を締めあげてくる。

「怜!やめなさい!」

強めに一喝すればやめるだろう、と小夜は思っていた。
だが怜は聞く耳を持たず小夜の耳たぶに息を吹き掛ける。


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