父と妹の想い-9
「うっ、やばっ、でっ、る!外に出すぞっ、小夜・・・うあああああああ!!」
「あはぁ・・・勇志の、おなかに、かかってるよぉ・・・」
引き抜かれた瞬間限界を迎え、びゅるびゅると噴水の如く白い液体が小夜のお腹に降り注いだ。
「あ〜〜、まだ出るっ、あっ、うぁあ・・・ふぅ、はぁはぁ」
シャワーを浴びて出たらもう夜の8時を過ぎていた。
「ねえ、今夜ここに泊まってもいい?」
「・・・帰らなくていいのか?心配してるんじゃないかな」
寄り添う様にベッドで毛布に包まり、小夜は勇志の胸枕で休んでいる。
「いいの。喧嘩してきた、から」
やっと助けを求めた原因を聞けて、勇志は突っ掛かっていた物が取れた気分になった。
具体的ではないが小夜にしては十分だな、と、思いながら言葉には出さず抱き締める。
暫くして寝息を立て始めた勇志をよそに、小夜には眠気が降りてこない。
(・・・私って、弱いんだ。今まで思った事も無かった)
家では母親代わりで、口喧嘩では妹に敗けなかった。
そんな自分がまさか、ちょっと嫌な事が重なっただけで家を飛び出すなんて・・・
(どうしてさっき、勇志としてる時に、考えちゃったんだろ)
好きではない筈の、妹と父親の淫らな姿。
自分の様に恋人とするのではなく、罪である家族同士の性交・・・
(どうしたいの。ねえ、教えて。私がしたい事、本当に願っているのは・・・何・・・?)
小夜の心の声は、目を閉じても開けても変わらない暗闇の中に、吸い込まれていった−
〜〜続く〜〜