Island Fiction第1話 -5
「すぐ行く……」
お父様の足がプルプルと小刻みに震えた。
ペニスは破裂寸前だ。
わたしはお父様の腰へ両腕を回し、頭をピストンさせる。
涎があふれ、口の端から垂れて落ちた。
口の中がしびれ、腕が攣りそうになったけれども、お父様の熱いザーメンが欲しくて口の中いっぱいに注いでもらいたくて、懸命にしごいた。
「おおっ! イクぞ!」
ペニスの根元から精液が込み上がってきた。
ドロッとした塊がのどの奥へ吹き付けられた。
むせて吐き出しそうになるのを堪えたら、鼻へ逆流して余計に苦しくなった。
吐き出すことはお父様への侮蔑である。
わたしは涙目になりながら、精液を飲み込んだ。
そして唾液と精液で汚れたペニスを口で清めた。
「気持ちよかったよ、カスミ」
お父様に褒めて頂き、わたしは幸せな気分になった。
アザレアが部屋の入り口の壁に寄りかかりながら、わたしたちの様子を眺めていた。
「おはようございます、お父様」
彼女はわたしと同じ十二歳だ。
でも、落ち着きのある口調と切れ長の涼しげな目元は才知が宿っていた。
実際彼女は博識で、わたしが知らない色んな知識を頭の中に蓄えていた。
顔つきだけでなく、体も大人びていた。
彼女は10歳の誕生日にはブラジャーをつけていたし、折れてしまいそうなほどに腰はくびれ、ヒップのお肉は引き締まってツンと上を向いていた。
部屋の端で待機していたメイドがお父様の肩へサッとガウンをかけると、お父様は去り際にアザレアの頭をそっと撫でた。
アザレアは喜びをかみしめるようにはにかんだ。
ローズはアザレアへあいさつをしない。
メイドも視線も合わせずに部屋を出て行った。
屋敷の使用人はみなわたしたちと関わりを持とうとはしない。
「おはよう」
「ザーメンがついてるわよ」
とアザレアは、わたしの口元についた精子をペロンと舌先ですくった。
「ありがとう」
正直、わたしは人とのつきあいが上手ではない。
誤解されることも多かったし、自分の意志を伝えたり空気を読んだりすることが苦手だった。
それは屋敷の娘たちに対しても同じだ。
アザレアにだけは心を開くことが出来る。
彼女はいつも優しく接してしてくれる。
わたしの唯一の理解者と言えた。
そして、わたしの性感帯を熟知していた。
アザレアはわたしのほほを丹念に舐め上げてから、首筋へ舌先を滑らせた。
「あん……」
口づけを交わした。
チュッ、チュッと、大げさに音を立て合う。
お父様の力強さと違い、肉厚の唇は柔らかく、吸い付くようだ。