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襖の向こう
【父娘相姦 官能小説】

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其の温もり-5

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銀太郎は最後の仕上げを終えて、息をゆっくり吐き出しながら背中を伸ばす。
連載の原稿は無事に終わったので、後は表紙のイラストを描くだけだ。

呼び出そうと思った時、ゆっくりと襖が動いた。


「・・・開けるよ?」
「開けてから言うな。って、昨日も言ったか」


丁度いいタイミングで怜が入ってきた。
自分が仕事にかける時間を把握しているんだな、と銀太郎は頬を綻ばせる。

既に下着姿だったので、準備は万全の様だ。

「どう?買うの結構恥ずかしかったの・・・でも、頑張っちゃった」

牛柄で、面積の小さいブラジャーとTバック。
窮屈そうに肉付きのいい体が詰め込まれており、少し動いたら大変な事になってしまいそうだった。
下着の柄と豊かな乳房のせいか、まるで擬人化させた牛の様にも見えた。

「よく見つけたな、似合ってるぞ。まるで怜に着てもらうために生まれてきたみたいだ」
「ホントっ?!嬉しい!」
「それならいい表紙が描けそうだな。よし、早速だがいくぞ」
「うんっ、えっと、どんなポーズにするの?」

怜は、父親が喜んでいるのを見て、頑張らなくちゃと自分を奮い立たせた。
銀太郎の指示通り四つんばいで胸の谷間を強調させたり、脚を開いて座ったり、様々なポーズを見せていく。

(見てる、お父さんが、私の・・・体・・・ッ)

早くも花弁がじんわりと熱くなり始めていた。
まだ我慢しなくちゃと思えば思う程、怜のその場所は甘く悶えるのだった。
「よし、こんなもんかな」

およそ一時間で出来た五枚の下書きを並べる銀太郎。
口元に手を当て、時折強く息を吸いながら、真剣な表情でどれにするか選んでいる。
酷使した右手をマッサージしながら、怜に尋ねた。

「我ながら張り切りすぎた。なあ怜、どれがいいと思う?」
「えー迷うなぁ。どれだろ、こっちもいいし、あれもいいし、選べないよー」

M字開脚、四つんばい、
しゃがみながら親指を噛むポーズ、後ろ向きでお尻を強調するポーズ、そして、哺乳瓶をくわえて口からミルクを垂らしているポーズ。
どの絵も、下書きとはいえそのまま原稿としていけそうな程描き込まれていた。

(またこんなに描ける様になってくれたんだ。良かったぁ)

ずらりと並ぶ魂の込められた父親の絵を見て、怜は胸が高鳴る。
あの時決心して正解だった、と怜は改めて胸を撫で下ろした。
銀太郎がスランプに陥って全く筆を握れなくなり、それでも娘達を育てる為、自分に鞭打って仕事を続けていたのを見てきた。

父親は二人の娘に苦しい胸の内を決して明かさなかったが、怜は気付いていたのだ。
いつも藻掻いている銀太郎を見ていた。しかし、力になる事もできず、何も出来ない自分が悔しくて仕方なかった−



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