Crimson in the Darkness -離別-(side;lee)W-2
「ぷはっ ……死ぬかと思った……」
リアナの胸から離れて、仰向けになると一瞬視界に金色の影が見えた。ヒューイだ。口数が少ないから、よく解らないけど、リアナと同じで優しいひとだと思う。
次はフワッと銀色の髪が見えた。
「ごめんっ リーちゃんっ 大丈夫?」
リアナは心配そうにおれを覗きこむと、髪を撫でてくれた。
「大丈夫。この一週間で慣れたから…………うん。ただ、リアナ、胸大きいから凶器だ」
「へ!?」
真っ赤になってリアナがおれから離れて起き上がった。
「な、何言ってるのっ?」
「だって、リアナ、服着てたら痩せてるのに、そんな格好してたら胸大きくなる」
白いタンクトップ一枚しか着てないリアナを指差したら、更に真っ赤になる。
「リー。そう言うのを着痩せって言うんだ。リアナは元々そう言う体型」
おれの後ろからヒューイがそう言った。隣のベッドに座ったまま、笑ってる。
うん、やっぱり優しそう。それにカッコイイと思う。
おれとリアナが寝てたベッドの隣にもう一台同じベッド。間に大人一人通れる隙間があるけど、そのベッドを使ってるのはヒューイ。あの日、おれがずっと泣き続けてたせいで、リアナがおれとそれからずっと一緒に寝てくれてる。