女刑事‐石宮叶那1-4
「あぁぁ…だめよ…」
信吾がスルスルと叶那のショーツを下してゆく。
叶那は口ではそう言いながらも信吾の為すがままだった。
そして叶那はついに信吾の前に全てを曝け出してしまった。
「叶那さん…綺麗ですよ」
信吾の声を聞きながら叶那は薄らと両目を開いた。
信吾は落ち着いた感じで自分のスラックスを脱いでいた。
信吾とこうなった事に関しては何の後悔もなかった。
ただ自分と興亜会の因縁に信吾を巻き込んでしまった事は心苦しかった。
「ごめんなさい…信吾」
叶那は信吾と一つになる前に謝っておきたかった。
「何言ってんですか…僕たちの間で“ごめん”なんて言葉は必要ないですよ」
叶那には信吾の言葉が暖かった。
涙が出る程暖かった。
「さぁ…入れますよ…」
優しさと共に信吾が叶那の中に入ってきた。
「あ!あぁぁぁ!信吾!」
叶那は下腹部を貫く逞しい快感に仰け反りながら信吾の首に両腕を絡める。
「叶那…愛してる…」
信吾は更に男らしく、力強く叶那を貫き続ける。
「もっと!もっとよ!信吾!」
叶那はあられもない声を上げて信吾の背中に思わず爪を立ててしまった。
そんな叶那を何度も何度も信吾が突き立てる。
その度に硬く反り返ったモノが叶那の中を擦り上げ久方ぶりの快感を醸し出す。
「信吾!いい!いきそう!」
叶那は信吾の腰の動きに合わせて身体の芯が痺れて意識が飛びそうだった。
そして今はっきりと自分がこの普段は頼りない軽薄男を愛していた事を自覚した。
「あぁぁぁ!い…いくぅ!」
叶那は愛する男の腕の中で絶頂を迎えた。
腹は決まった。
叶那は手早く脱いだ衣服を身に着けてゆく。
「じゃあ…行こうか…」
興亜会に乗り込むそう決めても信吾は飄々としていた。
ちょっと前までのヘタレぶりが嘘の様であった。
「やっぱり…信吾は残って…」
ホルスターを吊るしながら意を決した様に叶那が言った。
「そいつは無理だ…愛する叶那を一人で行かせる訳にはいかない」
そう答えると信吾は部屋に置いてあったサービス品の煙草を一本くわえた。
「あんた…肺癌になるとマズいって禁煙してたんじゃないの?」
信吾の煙草を見て叶那が眉をひそめた。
「このハードボイルド展開…吸わない訳にはいかないでしょ」
信吾は煙草をくわえたままイタズラっ子の様に片目を瞑って見せた。
つづく