Crimson in the Darkness -離別-(side;lee)U-3
「ま、オレ程度の力しか無かったら、信用なんざ出来ねぇわな」
「ちっ 違うっ!!」
自分自身を馬鹿にした様な口振りでそんなこと言ってくるアークの言葉を否定した。でも、鼻で笑われた。
「違う? 違わねぇだろ。信用してねぇから、何も言わねぇんだろ。……守る、助けるの前に狙われる『原因』を言わなきゃ、助ける方法も考えつかねぇだろうが」
「っ だ、だって……」
怖くて言えなかった。言ったら、おれのこと要らないって言うんじゃないかって思ったら、言えなかった。
「はっ! 次は『だって』か? 言い訳ばっか並べようとしてんなよ。クソガキ」
「!!」
……いいわけ…………なのかな。
「お前、リアナ……あいつらとこの正教会の本部に行け。あっちの奴等の方がちゃんと守ってくれる。あっちは“本場”だ。ここにいるエクソシストとは格が違う」
「本、部…?」
なに言ってるんの? アーク……ワケ解かんない。おれ、アークに守って欲しいって言わなかった……?