第2章-3
「ほら、カエデちゃん。例の物をお父さんに」
お母さんに催促されて、私は恥ずかしくて見せられなかった物を、意を決してテーブルの上に置き、お父さんに差し出しました。
それはリモコンバイブのリモコンでした。
本体はアナルに埋め込まれています。
お父さんは黙って受け取ると、手のひらでしばらく転がしていました。
私はスイッチを入れて欲しくて、今か今かと、胸が高鳴ります。
「カエデちゃん、どうして欲しいのか、ちゃんと言いなさい」
お母さんに注意され、ハッとしました。
お願いがあるなら、きちんと言葉にするのが鉄則なのです。
「スイッチを……スイッチを入れて……。アナルで気持ちよくさせて」
たどたどしい口調でお願いしました。
お父さんはスイッチを入れてくれました。
バイブが腸の奥で振動します。
「うはっ、くううう……」
私は拳を握って必死に声を押し殺しました。
「かわいい」
お母さんが私のほほにキスをして、そのままうなじへ唇を這わせます。
おかげで制御が利かなくなりました。
「はあん……」
「気持ちいいのか?」
お父さんが聞きます。
「う、うん……」
返事が上手くできません。
「き、気持ちいい。バイブでお尻がブルブル震えて気持ちいい」
私は言い直しました。
「ちょっと、散歩しよう」
お父さんが言いました。
外はあいにくの雨でした。
普通なら中止にするべきかもしれませんが、私には好都合です
雨の夜にわざわざ出かける人は少ないですし、実際、人影はありませんでした。
私は素っ裸の上に安物のカッパを羽織ることだけを許されました。
半透明のカッパは素肌が透けて、下の毛もうっすらと見えてしまいます。
衣類を身につけていないのは誰の目にも明らかで、尖った乳首に至っては、色も形も完全に分かってしまいます。
私はお下がりの首輪につけられたリードを引かれて、お父さんについていきました。
度々予告もなくバイブのスイッチを入れられて、その都度、私は立ち止まらなければなりませんでした。
そして、ついに動けなくなり、うずくまってしまいました。