枯れ落ちる葉、朱に染まる紅葉-70
――大丈夫かな……。
さつきは一度車の脇を通り、そっとドアに触れて物音を立てる。一人が気付いた様子だが、直ぐにゲームに熱中する。
――まだ女に興味なんか無いよね……。
ほっと一息つくものの、惹き付ける魅力がないのかもしれないと、少し落ち込む。
周りを見回し、他に視線が無いことを確認したあと、さつきは再び車の近くへくる。大きめのトラックを背にして、まずはスカートを捲る。
今度はしっかりと車を見つめ、中の子供達を意識していた。
――このまま気付かないでいて……。
ゲームに熱中する二人を見つめていると、顔が自然と熱くなる。再びイタズラな風が割れ目をなぞると、やはり愛液で冷たいと感じてしまう。
――やだなあ。何にもしてないのに、こんなに濡れて……。
だらしない割れ目を指で開く。まだ男を知って日がたっていないそこは、綺麗なサーモンピンク。濡れそぼっているのがいやで、胸元に挟んでいたハンカチでそっと拭く。
――んっ!
いつのまにか敏感になっていた股間は触っただけで全身に甘い痺れを走らせる。
――やだ、こんなんじゃおしっこするたびにいっちゃうよ……。
こらえ性の無い割れ目を叱咤するさつきは、陰唇周りを拭き始める。
「んっ……んっ……はぅ……はぁ……」
切ない吐息がこぼれ始める。きっと幼い兄弟は痴女の自慰など気に留めず、ゲームに熱中しているのだろう。さつきはかまわずにハンカチを湿らせていく。
「や、やだ……奥にほしくなっちゃう……、いいよね……少しぐら……いっ!?」
ふと顔を上げると、目の前の車の窓に張り付く四つの目。それは丸く見開かれ、さつきへと注がれている。
――う、嘘……見られてる……って、当然か……でも、まだ子供でしょ? マジで……?
中学生の兄のほうならまだしも、おそらく小学生らしき子が自分の痴態を見ていることは意外だった。
――やだ、逃げないと!
気持ちとは裏腹に足腰に力が入らない。しかし、指先だけは貪欲で、にゅるっと割れ目から膣へともぐりこむ。
「んっんっんぅ〜〜〜!!!」
とろんとした膣襞が中指で擦られる。夏雄の太いそれとくらべればずっと弱い刺激だが、知らない誰かに見られているとなると自然と興奮してしまう。
「や、見ないで……見ないでよ、お姉さんのエッチな姿見ないで……」
指がのめりこむとさらに身体が弛緩する。けれど何とか踏みとどまり、むしろ誇るように股間を見せ付ける。
「ん、ここ、ここに指いれると気持ちいいの。ほんとだよ? おしっこするところのちょっと上のほう、すごくきもちいい!」
訴えかけるように叫ぶさつき。車の中の二人は不自然に上下しており、右手は下半身へと降りている。
「お、おなにいしてるんだ……。お姉さんのこと身ながらおなにい……。そんなとこでしてたら車の中、ザーメン臭くなるよ? いいの? だめだよね……。ほら、こっちに来なよ。お姉さんが飲んであげるから……」
聞こえないことをいいことに扇情的な台詞を告げるさつき。やがて我慢が出来なくなったところでさつきは後ろを向き、四つんばいになり、お尻を掲げて自慰を始める。
「ん、ほら、ここ、ここをね、キミ達のオチンチンでね……あぅ……ずっこんばっこんてするとね、ああん……すごい、きもちいいはずなの……ほんとだよ……ね? ね?」
指を二本にしてさらにぐりぐりとほじくるようにしだすさつき。ちらりと横目で見ると小学生らしきほうが目を瞑りながら窓にもたれているのが見える。兄のほうはまだがんばっているらしく、半開きの口のまま、彼女に熱い視線を送っている。
「ん、もう、だらしないんだから……早漏は嫌われるよ……。オチンチンは、たくましくないと……もっと鍛えないと……ああん! いい、あたし、いきそう!」
さつきはそう叫びながらも、どこか達せない感覚にやきもきする。すると、足音が聞こえる。トラックの向こう側であり、隙間から数人の足が見えた。