第3話『ふつうがいちばん』-3
「よしっ。 なかなかイイ出来じゃね?」
豚カツに山盛りのキャベツの千切り、味噌汁に(どこが?といわれるとナゾなんだが)関西風こってり味のポテサラ、デザート付き(これだけは事前にまぁが用意していた)。
食欲と性欲は似たようなもんなんていうけれど・・、結構なお味でした(合掌)。
食後はリビングでテレビでも観ながらちょっとじゃれたりして・・、(お酒は二十歳になってから・・・、)あかんなぁと思いつつも甘い缶チューハイをついつい何本か空けたりしながら、
―― 意外と俺、イケるクチ?
なんて思っていたのも束の間。しっかり酔っ払ってマシタ・・。
だから酒の勢いも手伝って、いつもより調子に乗っていたかもしれない。勧められた風呂でちょっと後悔したりして、これって軽く酔いが抜けたんかなぁ?
なんだかぼんやりして、待っていたら、まぁがキワドい下着を着けて上がってきた・・。
「どう、似合ってる?」
(うはっ!)
―― なんだかハダカよりも、余計にヤらしいんですけどっ!
・・コレはさすがに鼻血モノでした。
「こんなのそこらへんの雑貨屋さんでも売ってるよ?」
なんて、けろっとしているまぁ。
―― すげぇー! いまの雑貨屋、スゲェ!
誘惑に完全に圧倒されている俺。クラクラしてたらまぁがくっついてきた・・・
「ねぇ・・、この前の続き・・」
(汗)。
―― 俺なんかでほんまにいいんかよっ?!
ホントにホントに困ってしまって、俺はちょっとしかめっ面をしてみせる。
しかし、こうも毎回女の方から迫られてる俺ってどーなん・・・
もしかして完全に主導権、握られてる?!
それは誰がなんと言おうと、すっげー気持ちいいキスだった。
全身が湯に浸かったようなかんじで、頭に血が上る。
鼻息が荒くなる。
心臓が早鐘のように打つ。
―― くそ〜っ!
凶悪に柔らけぇ。こんなの気持ち好すぎだろ!
自然と唇が開いていた。
舌に全神経が集まっていく。
ちゅ、じゅ・・、と時折聞こえるのは互いの唾液が交ざりあうエロい音。
まぁがしがみついてきた。
って、手がアソコに当たってるって!
俺、ケダモノでスミマセンっ。・・ビクビク暴れて、勃起ってきてるのがバレるやないかっ!
予想以上の快感に、カラダはいっきに舞い上がり、あおられる。
しかしまぁの方はといえば、わりと平然としていて、コッチだけが余計に赤面してしまう。
・・・なんだかなぁ。
気を取り直して俺は、仰向けに寝っ転がって、膝を立てて待ち構えるまぁの脚を持ち上げそっと下着を剥いでみた。