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登下校を、御一緒に。
【痴漢/痴女 官能小説】

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登下校を、御一緒に。-7

「伊藤…大丈夫だったか?」

「佐伯くん!あのっ、えっと…本当に、ありがとう!!」

一瞬だけ、彼を失念していたことに赤面しながら、慌てて頭を下げる。
顔を上げると、目が合った。
そして、その瞬間に、色んな事が、頭を駆け巡った…

…佐伯くんだ!
…佐伯くんに助けてもらった!
…今、佐伯くんと話してる!
…あ、あたし、ずっとカバンかかえっぱなしだ!
…あ…胸…ブラがずれて、丸出しのままだ…!!

かぁぁっ…今までで一番、顔に血が上る。
頭が、くらり、として、自分がよろめいたのが分かった。

「伊藤!」

左手でかかえられ、右手で落ちそうになったカバンをキャッチしてもらう。

…ん?カバン!?

きゃあっ、ヤバイ!
パニクってうつむくあたしを支えて、佐伯くんはひとけの無いベンチへ連れて行ってくれた。

あたしが腰を下ろすと、あたしの頭を、自分の胸に押し付けて抱き締めてくれた。
なんとか、荒い息を鎮める。

そこへ、佐伯くんは小さい声で話しかけて来た。

「お前、さ…その…ブラ…外れてるんだろ…?」

あたしは、思わずびくっとしてしまった。
なんで…知って…?

「落ち着いて…」
優しい声が降る。

「オレ、実は1つ前の車両にいたんだ。
で、車両の後ろのつなぎ目…つまり、お前のいたドアの、向かい側にいた…」

うそ…てことは…

「最初、お前の様子が変だな、と思ってた。
その後、ドアに押し付けられたのが見えて…。
それから、後ろにいるオヤジが、お前に話しかけてるのも見えた。
アイツのその表情を見て、痴漢だって分かって…。

はじめは合図送ってみたりしたけど、そっちの車両の人は誰も気付いてくれないし…、
お前の…そのカッコも、あまり周りに見られたくないかな、と思って…。
すぐにそっち行きたかったんだけど、なかなか次の駅、着かねぇし…。」


あたしの、大好きな佐伯くんが…
あたしが痴漢されてるトコを見てて…
それで、色々助けようとしてくれて…
今、優しく抱き締めてくれてる…。

「…そう、だったんだ…。
ありがとう…
でも……見られてたんだ、ね…佐伯くんに…」

あたしは、涙で声が揺れるのを抑えられない。
あんな、乳首立たせて、痴漢に感じてしまって、声も我慢できなかった…あの姿、見られちゃったんだ…好きな人に。




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