龍之介・参-9
「やめ、てぇ・・・もう許し、てぇ・・・!」
やっと絞りだせた声で制止を訴えるのが精一杯だった。
見上げる龍之介の顔は、部屋が暗さと涙でパーツの輪郭を確認するのが難しかった。
呆然とした様子で私を見下ろし、固まっている。
「龍・・・くん・・・?」
私の呼び掛けにびくっと肩を震わせ、急旋回して背中を向けた。
どこに行くつもりなの?
「ちょっと、待ってよ!!」
どうして逃げるの。
ズボンも履かないで、何を考えてるの。
ちゃんと話してくれなきゃ分からないよ・・・
戻ってきて、お願い。もう一度お姉ちゃんと話して。
・・・龍くん・・・
〜〜続く〜〜