狼さんも気をつけて?-13
「アキ……ラなの?」
座り込んだままの夢に寄り添い、頬を合わせ、必死に恋愛ロジックを組む。
「夢、こんな時間にゴメン。俺、夢にどうしても伝えたくて、夢の中での告白じゃだめで、理性で気持ちを抑えたって意味がなくてって……そうじゃない、俺、夢のことが好きだ! 愛している! ……だけど」
――夢には待っている人がいるんでしょ?
そう言おうとして塞がれる。ふっくらとした潤いのある触感は、夢と同じだった。
閉じかけた瞳に「どうしたの?」と問いかけられたので、一歩踏み出すことで応える。
ねっとり絡み合う粘膜。そのチクロの甘さが思考を絡めとり、余計なことを忘れさせる。
「……んぅ、ふぅん、ちゅぅ……、こんな時間に来るなんて悪い狼さん……。でも、待ってたんだよ……だから、夢からしちゃった。さっきのお返しだもん」
「キスをしたのはこれが初めて……だろ?」
「……今日ね、パパとママ、いないの。だから、二人きり……なの」
夢は疑問に答えることなく、フローリングの床にごろりと横になると、両手を投げ出す。
「さっきの続き………しない? 今度は夢、逃げないから……」
普段耳にする息遣いとは明らかに違う、媚を含んだ声色。誘われるままにパジャマの膨らみに手をかけると、ビクリと震える。挑発的なことを言うわりに余裕はないらしい。
隙間から手を忍ばせて直に触ろうとすると、夢は手の平を向け『マテ』のポーズ。
「このパジャマ気に入ってるの、だからマテ! 今、脱いで・あ・げ・る・か・ら」
出てきたのは青のスポーツブラ。きつく締め付けるようなブラだが、突起は健気にもピンと立っている。明は思わずかぶりついてしまい、唾液で汚してしまう。
「あぁん、そんなとこ吸っちゃだめ、まだマテなのぉ……。んもう、躾のなってないわんちゃんなんだから……メッ!」
飼い主に叱られた犬の気持ちを知る明は、思わずクゥンと鼻を鳴らしそうになる。
「よしよし、それじゃご褒美あげないとね……」
夢はベッドに腰を下ろし、夢で見たのと同じ水色のショーツに手をかける。
「本当はもっとカワイイのあるんだもん。でも、明が急に来るからいけないんだよ?」
露になった叢はやはり濃い。明は鼻をヒクつかせながら顔を近づけ、ぺロリと舐める。
「や、あはぁあん……んもう、気が早いんだから……」
「だって、夢のここ、濡れてるよ」
赤く爛れたような媚肉は、奥から溢れてくる蜜で濡れそぼっている。イチゴを半分にしてちょっと潰した感じの、甘く酸っぱい香りが鼻腔を擽り、さらに意識を混濁させる。
「しょうがないでしょ? 悪い狼さんがイジワルしたんだもん……」
イジワルという言葉に夢の内容を思い出す。夢が残した言葉の意味……。とはいえ、あまりにも妄想が過ぎていると思い、口にはしない。
「知りたい? さっき見た夢……」
さらに驚かせる言葉に、明は目を丸くする。
「うん……知りたい……」
「うふふ、それじゃね、夢のこと、気持ち良くしてくれないかな……」
夢は人差し指と薬指で割れ目を開き、中指で皮をめくる。クリッとしたそれは、既に勃起していた。明は真相を知るためと自分に言い訳をして、突起を舐める。
「はむ、ちゅぅ……んふん、どう夢? 気持ちいい? ねぇ……んちゅぅ……」
叢をかき分け、舌先で陰唇をなぞる。溢れ出る蜜は、夢で感じたときと同じく汗の匂いと少しショッパかった。
「ひゃう! んふぅ……、従順な子なんだから……それともエッチなだけ? まぁいいや、ご褒美あげるね……、なんで明の夢の内容を知っているのか……。それはね、夢が夢魔だ、だ、ダメぇ……クリされると弱いんだからぁあん……!」
身悶えする夢は、彼の髪をくしゃくしゃとかき回す。明は夢魔という言葉に疑問を抱きつつも、愛撫を続ける。割れ目よりやや上にある、くりっとした突起。息がかかるだけで、彼女の身体は大きく震える。唇の柔らかい部分でそれを挟み、擽るように舌先で転がす。