JoiN〜EP.5〜-7
「・・・好き・・・日比野さん・・・」
ドラマの中だけだと思ってた。
本当に、固まるんだな。
告白された時って
二十代を半分過ぎたくせに知らなかったんだ。
俺は今まで、狩ってばかりのハイエナだったから・・・な・・・
一体何があったんだ?!
こないだ、ドラマの仕事を断るとか細い声で助けを求めてきたのに?!
もうお前は俺のものにならないと思いかけていた。
まさか、牙をしまった瞬間に、懐をざっくり貫通されてしまうとは・・・・・・
「言えた、やっと言いたいこと言えた。じゃ、またね!!」
呆然とする俺をよそに、跳ねる様に立ち上がってそのまま教室まで走りだした。
「かっ、栞菜?!待て!」
もう姿が見えなくなってしまった。
落ち着こう、取り敢えず、今俺がどんな状況なのか整理しておこう。
簡単に言うとこうだ。
狙い続けた女から告白された。
「これが落ち着かずにいられるかーーーーー!!」
〜続く〜