〈蠢く瞳〉-8
終業の鐘が鳴る……。
ざわざわと騒がしい雑木林。
栗の花の香り立つ木々の中から、今日も男達は覗き見る。
『夏帆ちゃん、まだかな?……お……』
『アレ?スパッツのままか……』
テニスウェア、しかもミニスカートの夏帆の姿を期待していた男達の興奮は、一気に冷めた。
夏帆(……明日になれば着れるんだ……)
あの可愛いテニスウェアを早く着たい思いを抱えたまま、夏帆はコートに向かった。
と、後ろから誰かが抱き着き、耳元に息を吹き掛けた。
有海「オッス!ユニホーム、早く着たいんでしょ?顔に書いてるよ〜。夏帆の可愛さが倍増するからねぇ」
夏帆「そ、そんな…からかわないで下さい」
悪戯っぽく笑う有海に、夏帆も笑って答えた。が、少しの違和感を覚えていた。
夏帆(あれ?今、夏帆って呼んだ……いつもは名字なのに……)
有海は、いつもと変わらぬ態度で黒のシュシュで髪を束ね、一息吐いて気合いを入れていた。
と、そのままスルリと夏帆の後ろに回り込み、いきなり尻を撫で上げた。
夏帆「キャア!!ちょっと棚瀬先輩!!」
有海「アハハ!スカート穿いたら、可愛いお尻が見えるかもね!」
スパッツを穿いていても、夏帆の尻の丸さは確認出来る。
練習による筋肉の発達と、女としての発育が重なり、華奢な上半身とは不釣り合いなくらいに下半身の肉感は豊かだ。
有海は笑いながらコートを走り、サーブを撃つ仕種を始めた。
夏帆も赤い顔のまま、コートに入ってラケットを構えた。
『み、見ましたか?尻を撫でましたよ!』
『あの小猫ちゃん、なかなかサービス良いですなぁ』
『もう一回やらないかな……』
男達は全員、既に肉棒を握り絞め、恍惚の表情を浮かべていた。
有海「か…井川さん、サーブ弱いわよ!もっとお尻に力を入れて!!」
『そうですよ、もっとア〇ルをキュッてしないと……』
『小猫ちゃんの指導は、なんかHですな……』
次々と溜息を漏らし、汚い精液を飛ばす男達……陽は傾き、いつもなら練習は終わるのだが、照明が点けられ、そのまま続けられた。