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〈蠢く瞳〉
【鬼畜 官能小説】

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〈蠢く瞳〉-14

夏帆「!!!!!」


窓も無く大きな部屋……淡いクリーム色の壁の二面には、マイクの備えられた計器類が設置され、壁に等間隔に穴が開いている……どうやら放送室のようだ。 そして、その部屋の中心に、見慣れない黒光りする椅子が置かれていた……いつかTVで見た椅子……分娩台だ……。
その周りには、黒く光る手枷やベルトが放置され、まるで《誰か》の到着を待っているよう……夏帆の防衛本能は、今更ながら危機を告げ、けたたましい警報音を鳴らしながら速やかな逃走を命令した。


夏帆(なんで…こんな物…?怖い……怖いよ!!)


階段下から、物凄い勢いで足音と荒い息遣いが近付いてくる……逃げ道が無いなら隠れるしかない……夏帆はトイレに駆け込もうと、ドアノブを握り締めた。と、突然視界は遮られ、身体は宙に浮いた。


『ウハハ!!捕まえたぁ!!』

夏帆「も"ぶぅ!?ん"お"〜〜〜〜ッ!!!」


顔面を塞ぐ大きな掌。
それを引きはがそうとした細い手は造作もなく掴まれ、身体の防御の為に畳まれた脚は、いとも容易く男達に抱えられた。


『さあ、恥ずかしい椅子に縛り付けちゃうぞ〜』

夏帆「もごぉぉぉぉ!!!」


一度も悲鳴を発する事なく、夏帆は男達に捕えられた。
必死に身体を捩らせて手足を振り回しても、予測可能な屈伸運動では男達の手からは逃れられない。


『こら、暴れるな。おほほぉ…これは元気がいい』

『これが“若さ”ですかな』

夏帆(離してぇッ!!…い、嫌あぁぁぁ!!!)


それぞれの手足を掴まれて、大の字で宙に吊られて運ばれていく夏帆に、カメラはしつこく纏わり付き、男達も粘り着くような視線を浴びせる。
それは初めて見る、獣と化した男の瞳だ。
獲物を捕えた興奮に歓喜している捕食者の瞳だ。

ドアが開かれ男達は歩みを進める。
クリーム色の壁、大きな部屋、その真ん中を占領している分娩台……。
待ち焦がれた《肉》が、遂に男達の住み処に運び込まれた。
本当のところは、白い肌のままで手に入れたかったのだが、この健康的な小麦色の肌もなかなかに魅力的だ。
テニスウェアから伸びる腕や太股、そこには日焼けを逃れた白い肌が見える……その美味そうな焼け目は、男達の食欲をたまらなく刺激した。



『ウフフ〜…ずっと待ってたよ、夏帆ちゃ〜ん……』


ドアがパタンと閉まり、部屋が密閉された。
窓の無い部屋は、なんとも言えぬ圧迫感を作り出し、ただ事でない恐怖心に夏帆の身体は、ガタガタと震えていた。


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