最後の夜・後編-17
「ン…!」
「…明日、バレないか?」
「明かりを消してって頼むから大丈夫よ」
「ふふ…生娘みたいに?こんなに精子でいっぱいにしてるのに?」
ガーネットの中に指を入れて、溜まった精子を掻き出す。
「ばか…」
そのまま指を激しく出し入れして、充血したままの肉粒をグリグリ潰した。
ガーネットが身体をガクガク痙攣させて果てると、満足したように指を引き抜いた。
「ハア…もう身体がもたない…」
「褒め言葉だろ?」
「ばか…」
「俺だってこんなに一晩でしたの初めてだよ?」
「…やっぱり、ロイは初めてじゃないのね?」
しまった…つい…
「あ〜…うん。まあそうだ。俺も20歳越えてるし、酔った勢いとか、まあ、そんな感じで……悪かった」
ペコッと頭を下げた。
「謝ることないわ。ロイは私が好きになるくらい素敵だもの。それにモテるってきいたわ。当然よ。私に貴方を縛る資格なんてない…」
「…でも、俺はお前以外愛したことない。こんなに何度も抱きたいって思ったの初めてだった」
ガーネットはロイの腕の中で伸びをした。
そして振り返ってロイの顔を見つめる。
「…ロイ、幸せになってね?貴方にはそれができるの。私なんて早く忘れて誰か素晴らしい人をみつけてね?」
「お前を忘れるなんて…出来るわけないだろう…?」
ぎゅっとガーネットを抱きしめる腕に力を込めた。
「ロイ…私も決して忘れない。でも、貴方には幸せになってほしいの」
「ガーネット…」
ガーネットは涙が零れそうになるのを堪えるために空を見上げた。
すると一筋の流れ星が空を駆けた。
「あっ…!流れ星よ!あっ、ロイ見て!!」
「えっ…?」
空を見ると、無数の流れ星が夜空を駆けていた。
満点の星の中を幾筋もの光が落ちる。
「流星群よ…!」
「す…っごい…」
「願い事しなきゃ!」
胸の前で手を組み目を閉じた。
ゆっくりと目を開けると、ロイの方を振り向き満足そうに微笑んだ。
「何を願ったんだ?」
「…貴方の幸せを…」
うっすらと瞳に涙を浮かべながらロイの唇に最後のキスをした。