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Crimson in the Darkness
【ファンタジー 恋愛小説】

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Crimson in the Darkness -出遭-Y-2

「見ッルな――アアッ ッッ!!」





 そう叫ぶ顔が苦しそうに天を仰ぐと、次の瞬間には力が抜けたように崩れる。それを即座に支えて、オレは地面に膝を突いた。意識を失ったリーは閉じた瞳から涙を零し、苦しげに荒い呼吸を繰り返す。



 リアナに至っては何をしようともせず、ただ突っ立ったまま静かな目で見据えている。





「飢え、かな」



「どういうことだっ?! リアナ!」





 腹が立つ、異常なくらい冷静なリアナに。そして、何も知らないままの自分に。腕の中にあるリーの身体をグッと抱きしめながら、リアナを見上げた。





「…………もう長い間、血を飲んでないせいで、苦しんでます」



「…………ヴァンパイア、なのか」





 苦笑したリアナはオレを見ると、一瞬悲しげな表情を浮かべ、腰を落とした。リーの頭をそっと撫でながら、小さく口を開いた。





「いえ、人間とヴァンパイアのハーフ、――ダンピールですね。調べた限りではリーちゃんの母親は人間です」





 人と悪魔の子――今ではあまりその存在を確認されることは無いって聞くけど、リーがそうなのか。





「貴方は助けたいですか? その判断は貴方に一任します」



「何……?」





 どう言う意味だ? オレが決める、だと…………?





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