投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

下校途中の寄り道
【学園物 官能小説】

下校途中の寄り道  の最初へ 下校途中の寄り道   2 下校途中の寄り道   4 下校途中の寄り道  の最後へ

下校途中の寄り道 -3

「あれ・・・あそこって人入れたっけ。」
「いや、わからない。あんなところ初めて見たな。」
正之と順子は思わずその岩場に向かった。その岩場は人が通れるぐらいの
広さの天然の階段がありその下に降りると岩場で隠された砂浜と海が見えた。
まさに天然のラブホテルという感じで、あたりには煙草の吸殻やコンドームが捨てられていた。
正之と順子は驚愕の顔をしてお互いの顔を見合った。
「え・・・まさかあの二人は!!」
「いや・・・、まさかこんな昼間にHなんで無理でしょ!!」
しかしそれを裏付けるようにセックスした後の時の悪臭が漂っていた。
セックスの痕跡を探そうと正之が砂浜を歩いていたら何かに滑ってしまい転倒してしまった。
「うわぁ!!」

順子は陸上部が試合の時に使うビニールシートを岩場の日陰に敷いてその上に座ると
隣に正之がトランクス一枚で座った。その体は部活のおかげでやや筋肉質になっていた。
岩場には正之の夏の制服である半袖のYシャツと学ランのズボンを干している。
「もう、何やってんのよ。砂浜で転ぶなんて。」
「いや、ごめんごめん。」
「全く気をつけてよ。」
正之はその天然の砂浜で足を滑らせた時に誤って海に飛び込んでしまったのだ。
当然制服は海水で濡れてしまった。その姿に順子は呆れながら見ていた。
順子は近くのコンビニで買ってきたジュースとポテトチップスを開くと
二人で飲み食いしながらさっきのカップルについて話した。
「しかしこの真昼間にセックスなんて驚いたよなあ。」
「だからHって言ってよ。」
「しかし海なんて行けなかったな。去年はそれどころじゃなかったし。」
「私も部活の合宿やら宿題やらでなかなか行けなかったよ。来年は一緒に行きたいよね。」
「でも受験勉強が・・・。」
「帰ってからしてもいいじゃない。」
「そうだよな。」
「しかし、なんだな。何で俺って金がないのかね?」
それを聞いた順子は腹を抱えて大笑いした。
「いや、金があればさ、ホテルにも行けるしね。」
「正之の家ではバイトとか認めてもらえないの?」
「家の親父が警察官僚でね。」
「正之のお父さんって警察官なんだ。」
「何でもヒラの警官だったらしいけど大学行ったりして大卒の資格取ったらしいよ。」
正之の父親はかつてはノンキャリアの警察官で高校卒業後に警察に入ったが
後に夜学に通い、大学卒業の資格を取って警察官僚となった。
「だから勉強を重視してバイトは認めてもらっていない。兄貴もバイトを
認めてもらえなかったしね。」
正之の兄は1浪して中堅大学に進学、後に官庁の公務員となった。
「ああ。私と同じだな。」
「順子の親って何しているんだい?」
「家は自衛官なんだ。」
「自衛官!?そうだったんだ。」
「生まれはM県だけど小学校から中学まではN県にいたな。
周りは親と同じ自衛官の子どもばかりだったし先生もいい人だったから
いじめとかなかったけどね。でも9年ぶりにこっちに戻ってきた時には
知らない子ばかりだったな。」
順子の父親は陸上自衛隊に勤務している自衛官で外国の軍隊の将校にあたる
幹部だった。やはりヒラの自衛官から苦学して幹部となった。
順子は幼稚園を卒業してから父の転勤により当時は冷戦の最前線の一つだった
N県で小中学時代を過ごしたのだ。ただN県は管理教育はしなかった。
(順子のあっけらかんとした態度はそのためだったのか。)
ちなみに正之も順子も二人兄弟(姉妹)である。

二人のおしゃべりはそのまま初めてのデートの話へと移った。


下校途中の寄り道  の最初へ 下校途中の寄り道   2 下校途中の寄り道   4 下校途中の寄り道  の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前