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君の瞳に恋してる
【教師 官能小説】

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君の瞳に恋してる・V-6

――結局、最後まで映画を見てから退出したが話の内容は二人とも分からず仕舞いだった。

「海さん、なんてことするんですか!誰かに気づかれでもしたら…」

「固いこと言わないでよ〜!あ、先生!あそこ水着売ってる!!」と言ってグイグイ手を引っ張っていく。


やれやれ…
もう海のなすがままだ。


友達同士やカップルなどで水着売り場は賑わっていた。
あちこちから「カワイ〜」などと声が聞こえる。

「先生、コレどう?」

海は黒地に白のドット柄のホルターネックのビキニを身体に当ててみせた。
当然だが胸元がぱっくり開いているデザインだ。

「ビキニ着るんですか?」

「なんで?みんな着てるよ?」

「……」

「…ビキニ好きじゃないの?」

「……イエ、別に…」

「じゃ、イイじゃん♪着てみるから前で待ってて!」

海は『ご自由にお入り下さい』と書かれている試着室に入っていった。
試着室は何室もあって、連れが外で待っていたり、女の子同士で試着室の中に入り「こっちの方がイイよ」などと批評している。

海が着替えているであろう衣擦れの音がして、仕切りのカーテンがゆらゆら揺れる。

海さんもビキニなんて着るんだな…

雑誌のグラビアで10代の女の子の水着姿なんて何回も見ているのに、いざ海が着ると思うとモヤっとした気持ちになる。
愛しい海が赤の他人に下着同然の姿を晒すなんて、良い気はしない。

これって――

なんて物思いにふけっていると、急に世界が反転した。

「えっ!?」

声を出した時には後ろにでんぐり返しして、海の試着室に転がりこんでいた。
海が仰向けに転がっている僕を上から覗き込んでニコニコ笑っている。

「えっ!?今なにが起こったんですか?!」

シーっと海が自分の唇の上に人差し指を当てる。

「先生の手引っ張ったら、力入りすぎちゃった」と言って舌をぺろっと出す。

どうやら海が試着室から僕の腕を引っ張って、運動神経の鈍い僕はそのまま後ろに転がったらしい。

ハッと我に返り、今さらながらここが試着室の中だと気づいた。


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