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君の瞳に恋してる
【教師 官能小説】

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君の瞳に恋してる・V-4

「あ〜、空いてるね〜」

海が映画館の中を見渡しながらつぶやいた。

今日は平日の為か映画館内は空いている。
僕が見やすい真ん中ら辺に座ろうと進むと、海に腕を反対方向に引っ張られた。

「海さん??」

海が引っ張って行った場所は1番後ろの1番端。
自由席の広い映画館でわざわざスクリーンを見にくい後ろの席を選んでいるのは僕等くらいだった。


「ここで見るんですか?もっと真ん中の方が見やすくないですか?」

「イイの、ここがイイの♪」イタズラっぽく海が笑った。

館内のライトが消えた。

「さ、始まるよ」

海がスクリーンに向き直ったので、加持も倣って前を向いた。



映画は女スパイもの。
あの手この手を使って国家の敵を追い詰めるような話だ。 スクリーンでは女スパイが敵とカーチェイスを演じている。
館内には派手なスリップ音が鳴り響く。


突然、繋がれていた手がスッと離れた。
なんだろう?と思って隣を見ると、海の顔が徐々に近づいてきて、静かに唇が重なった。

「!?」

びっくりして席を立ち上がりそうになったが、かろうじて堪えた。

海は舌だけ伸ばして音をたてないよう慎重に僕の唇をなぞり、歯の隙間から侵入してきた。
小さな舌が僕の舌の形を確かめるようにゆっくり動き、頬の内側や歯茎までもなぞられる。

甘い海の舌が脳をとろけるような快感に導く。
映画館である事も忘れて、ぼうっと海のキスに酔っていると、下半身に熱が集まっていくのを感じる。


――あ、マズイ…

思ったときには既に海に気づかれていた。

存在を主張するようにパンツのチャック部分を押し上げる僕を、海の手が優しく覆った。

「…っゥ…」声が漏れそうになる。

「センセ…起っちゃった?」と、耳元で囁かれる。
濡れたような声に首筋がゾクっとした。

海は悪戯っ子のような笑みをこぼすと、ゆっくりとチャックを下ろしていく。


う、海さん!?

心の中で叫んだ。
背中に冷や汗が流れるのを感じる。

海は僕の肩に寄りかかると、ボクサーパンツの上からいきなりキュっと熱を帯びた幹を握りしめた。

「くっ…」

吐息のような感嘆が口をつき、慌てて場内を見渡したが、空席が目立つこの映画館ではこちらに注目する者はいなかった。
客は真ん中の席に集中していて、この席の周辺には他に誰もいない。


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