Crimson in the Darkness -出遭-U-3
「か、かわっ…っ?!」
「うん。それに、女の子でしょ?」
…………。この悪ガキでオトコみたいな格好のリーを女だって、よく解ったな。スゲー。
「解るの?」
「解るよ。男の子にしては可愛い過ぎるし、華奢だもの」
「っ」
リーは真っ赤になって俯いた。褒められて喜んでンのか。こーいうトコロはオンナなんだ。結構、意外だな。
「あ、これお土産」
「?」
手に持ってた紙袋を持ち上げると、リーに差し出した。
「チョコレートのお菓子、好き?」
「うんっ」
「一緒に食べよう? リーちゃん」
ある意味、餌付けだな。旨く釣りやがった。
下調べでもしてきたのか? コイツがよく甘いの好きなの知ってたよな。
でも、あのガキには良いかもな。よく考えりゃ、この家に来てから女の人に会うの初めてだろうから。