たとえばこんな恋の話-2
「はあ……」
なんで俺がこんなお遊びに付きあわなけりゃいけないんだ…
女の子の白い華奢な手を握る。
「!?」
ヒヤリ…
真夏の蒸し暑い夜だって言うのに、彼女の手は冷蔵庫に手を突っ込んだように冷たかった。
「どう?信じた?」
「おっ、お前…!?」
後ずさろうとする俺の腕ををギュッと胸の前で羽交いじめにする。
むにゅっとした胸の感触に2週間溜まった俺の息子がピクっと反応してしまった。
「逃げたら呪うわよ」
お前が言うとシャレんなんね〜…つか幽霊に反応する俺の息子こそ呪いてえよ…
チラと自分の出来の悪い息子を見ると、女の子もつられて下を見た。
「あっ…!!////」完全に見られた。
「生理現象だ。どーせ俺は幽霊のおっぱいで起つバカヤローだよ…」
「あっはははは!!」赤い顔してた女の子が突然破顔した。美人は全力で笑っても美人だ。「崇先輩やっぱサイコー」
「はあ?お前なんで俺の名前…しかも先輩って…」
「幽霊にはなんでもわかるの。それにあたしたち同じ高校みたいだし♪」
ぐいっと胸をさらに強く押し付けてきた。
「お、オイ、お前…!」焦る俺。上目遣いで俺を見上げてくる。
「お前じゃないよ。あたしは加絵」
「加絵…」
「崇先輩、あたしが出してあげようか」
ユウレイ加絵が妖しく笑った。
なんでこんなコトに……
俺は加絵の誘惑にあっけなく負け、幽霊を家に上げてしまった。はじめは男の一人暮らの部屋をキャーキャー言いながら見ていた。
こんな姿を見るとホントに幽霊?と聞きたくなる。でも、あの冷たい手は確かに本物だった。
加絵はひとしきり部屋を満喫すると俺に向き合い、「座って」とベットに腰掛けさせた。
加絵が俺の脚の間に座り、そろそろとズボンのチャックとベルトを外す。