完・嘆息の時-18
ニチ、ニチャ、ヌチ、ヌチャ―――
押し開いている蕾を何度も肉棒の幹でめくりながら、神山はすでに押し寄せている射精感をグッと堪えながら腰をふった。
「あっ……いやっ……んく……あ……ああ……」
「あ、愛璃、何だかお尻の中の滑りが良くなってきたような気がする……こっちにも愛液って存在するのか?」
事実、先ほどまでは慎重に行わなければ壊れてしまいそうな感があった。
しかし今は違う。
ヴァギナほどではないが、さほど気を使わずともわりかしスムーズに肉棒が直腸内を滑っている。
それに、気付けば愛璃の反応も一変していた。
呼吸さえままならなかった口が、いまでは何とも妖艶で色っぽい吐息になっている。
「もうちょっとスピード上げても平気?」
「う……た、たぶん……平気だと思う……ああっ」
あきらかに感じはじめている愛璃に、神山は徐々に腰の動きを早めた。
性器じゃない箇所に肉棒を突き込まれ、苦悶の声を発しつつも確実に悦びを覚えている愛璃。
そこには、認めたくはないが認めざるを得ないといった愛璃の姿があった。
(す、すごい……こんな感覚……はじめて……へ、変になっちゃう……)
内臓をせり上げてくる凄まじい圧迫と痛み、それらを知らぬ間に打ち消していった不気味な愉悦。
その妖しい甘美は溶けるような苛烈さでジワジワと肢体に燃え広がっていき、膣肉を擦り上げられた時と同じような痺れを秘芯に届けている。
愛璃は、お尻に熱い肉棒を叩き込まれながら何度も唇を噛んでは離し、濃厚な吐息とともに切ない声で喘いだ。
「も、もう駄目だ、我慢できそうにない」
訴えながら、神山がラストスパートをかけてきた。
「あ、んぐっ……ああ……んん……」
激しく腰を振りたて、大きく強靭に膨れ上がった肉棒で力いっぱいアヌスを犯していく。
肛門を、直腸を、腸壁を、裂けそうなほど開ききった肉棒の傘に擦りたくられ、異様な悦楽に溺れてしまった愛璃も、自らヒップを振りたてて神山の絶頂を待った。
「あああっ、出るううう―――」
神山の叫びに合わせ、愛璃が眉間に皺を作りながらギュウッと直腸に力を込めていく。
ビュッ、ビュビュッ、ビュルビュル―――
二度目のマグマを直腸の奥深くへと噴射した神山が、険しい表情で低く唸りながら腰を押し付けてきた。
「あ、ああ……熱い……熱いモノがたくさん入ってくる……」
お尻のなかに放たれた情欲の潮が、直腸の粘液を妖しく灼きながらゾクゾクするような感覚を五体に走らせてくる。
初めて経験する不気味なオルガスムスだった。
愛璃は、肌の表面に鳥肌を立てながらこの異質な快楽に肉体を痺れさせていった。