『溺れる魚』-6
第六章〜捻れた友情〜
『桂〜!恵ったらヒドイのよぉ〜』
私の部屋でビール3缶で管をまいているのは蛍だ。
聞けば恵と京の朝帰りを目撃したのだという。はっきり言って逆恨みというものだ。愛する人に愛されるとは限らない。
『恵、私が京を好きなの知ってるくせにさ〜』
どんどん、ビールを空けていく。空になった缶が山を作る。
愛は言ったもん勝ちでもない、本人には言わないけれど…
『バカ!恵のバカァ…』
八つ当りしながら寝入った蛍を桂じっと見つめた。
長い睫毛、赤い小さな唇、すっと筋の通った鼻、桜貝のような耳たぶ、ゆるくウェーブのかかった長い黒髪…全てが桂にはこの上なく愛しく思える。
指先で唇をそっとなぞる。
『ん……』
息が漏れたが、起きる気配はない。
顎を持ちあげ、唇と唇を重ね合わせる。
舌先で唇をなぞる。淡くビールの味がした。
初めて逢った時から引き付けられていた。どうして同性なのかと身悶えするほどに…
今を逃したらもうチャンスはないだろう、いけるところまでいこう。
蛍のニットを捲り上げる。フロントホックを外すと弾けるように飛び出てきた。
着痩せするタイプなのか、重量感がたっぷりとある鏡餅みたいな丸みを両手で揉みしだき、顔を埋める。
ほのかにベビードールの香り、蛍によく似合っている香水の香り。
『う〜ん京〜』
寝言にまで京の名を呼ぶ蛍。でも今、蛍を支配しているのは、私だよ?
スカートを捲ると可愛らしいピンクのショーツが見えた。
滑らかな太腿を擦り、徐々に手を上へと移動させる。
クロッチの部分に指を這わせるとそこは露を含んで、うっすらと透けていた。
ショーツに手をかけ徐々に下ろしていく。完全に下ろすと膝を曲げさせ左右に開いた。
薄い茂みに覆われた可憐な蕾に見入る。同じ女のものとは思えない程、美しいと思う。
『あっはあ…』
軽く蛍が身じろぎする。もう、起きたって止められるものではない。
意を決して、蕾に口付けする。皮を押し上げ、クリ〇リスを舌先で突き、軽く歯で扱く。
ラ〇アを口に含みくちゃくちゃ音を立てながら吸う間、指を膣の中に侵入させる。
びくっと蛍の体が大きく跳ねた。どろっとした蜜がカーペットを汚していく。
蛍は半覚醒状態で、ぼんやりとしている。
桂は溢れる蜜をじゅるじゅるとすすりながら、なおも爪でクリ〇リスを引っ掻くようにし、刺激を与え続ける。
『あっあっもっと!京…』
桂は嫉妬に押し潰されそうになりながら、懸命に愛撫を続けた。
『あっもっ…ダメェ…』
勢い良く潮を吹き、ぐったりとなった蛍を見つめる。
桂はタオルを湯で濡らし固く絞ると、赤ん坊のように蛍の体を拭き清めた。
もうこれ以上、気持ちを押さえることは出来ない。でも、告白すれば蛍は私を軽蔑するだろう。もうこれで、蛍に近付くのはよそう。
朝になるまでは…蛍に寄り添うように眠る。
愛してる、さよなら
堅く悲しい決意を秘めて、傍らの友人を桂は揺すり起こした。