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Crimson in the Darkness
【ファンタジー 恋愛小説】

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Crimson in the Darkness -権與-V-3

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「―――ク……アークッ アークってば!!」



 耳元で叫ぶな、馬鹿ガキ。…………ちゃんと聞こえてるんだよ。



 何、泣きそうな顔してんだ? まさか、オレが死に掛けてるからか……?



「あったりまえだろ!! 死ぬなよ! 嫌だ!!」



 嫌って言われてもな……かなりの奇跡だぞ、これで助かったら……



「嫌だよ……死ぬな…………死なないでよ? アーク」



 ぼろぼろと泣くな。ンなコトより教会へ行け。きっと助けてくれる。オレなんかより腕の立つヤツが本国に居るからな。



「おれはアークに助けて欲しいんだ…………他のやつらなんかいらない。…………アーク」



 オレが死ぬときに誰かが泣いてくれるなんて思ってなかったな……。こういうのも悪くないか…………



「嫌だ、嫌だよ…………アークは死にたいのか?」



 ンなワケあるか…………お前を拾った“責任”があんだろーが……。



「なら……生きてよ……おれが助けるから…………だから、おれを助けてよ」



 意味解かんねぇし…………あのな、身体に“穴”が開いてんだぞ……そんなもん誰が治せるんだ。馬鹿言ってないでさっさと行けよ……





「ごめん……アーク、………………ごめんなさい」



 リー、お前が謝るなよ。誰のせいでもなく、オレの力不足なだけだ。だから、もう泣くな…………お前の泣き顔は見たくないんだ…………ガキはガキらしく笑ってりゃいいんだよ、馬鹿ガキ。


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