ドSなお方は書記さんだ!〜金峰学園生徒会議事録其の2〜-5
(7)
しばらくして、小春がうんっと背伸びをしてからこう告げた。
「さて…と。やることはやったし、今日は解散しますか!」
皆、ふわりと優しい笑みを返して、後は各々の鞄に荷物を詰めたりして、部屋を出た。
部屋を出て、渡り廊下を歩いているとき、俺はふと、気になったことを小春に尋ねた。
「なぁ、小春……」
「…何?どうかした?」
小春が、俺に振り向く。…よそう。今は、まだ。訊かなくてもいい。
「や、なんでもない。」
そう言った俺に、小春は「そう…」と微笑みかけた。
ポニーテールが風に煽られる。無邪気な笑みを浮かべた小春の髪に――――――――――――――
――――――――――――例の、ピンク色の花びらが、一枚乗っかった。