告白パニックデイ-3
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吾妻 創史は、廊下をぶらぶらしていた。
(教室だとロクに考え事もできやしねぇ……)
〜〜〜〜〜〜〜
先程、暇そうにしていた狭に思い切って聞いてみた。
「……なぁ狭。お前満月ちゃんと付き合ってんだよな?」
「ん?そうだけども。いきなりどしたよ?」
「告白するときさ、なんで付き合おうと思ったんだ?」
「はぁ?」
露骨に妙な顔をされた。
ま、いきなりこんな事聞かれりゃ当たり前か。
だが、それを聞く俺の顔が意外と真剣なものである事に気づいたのか、
「別に複雑な理由はねーよ。もっとあいつと一緒にいたいと思った。だからだよ」
「……そうか」
実に単純明快。
しかし納得のいく答え。
「ま、それはそうと……こんな事聞くなんてお前、好きな子でもいんのか?」
「なっ、ち……ちげーよ」
狭はニヤッとして、言う。
「……ズバリ水澄だろ?」
「っ!!なんでそうなる…!!」
「だってお前最近しきりに水澄の方見てねーか?自分では自覚ない?」
「〜〜〜〜〜!!!!」
嘘だろオイ。
周りに分かるくらい水澄の事見てたのか俺!?
「――あぁもう。だから違うっつってんだろ!ったく……」
照れ隠しの為に、逃げるように教室を後にする。
その俺の後ろから、狭が声を掛ける。
「ま、しっかり悩めよ少年」
同い年だろうが。