生徒会へようこそ【MISSION'0'停学を回避せよ!】-9
「はい、そこまで!」
パッと景色が変わった。
ごちゃごちゃした室内が現れる。
僕はパンツを下ろそうとしていたところだ。
スポットライトが消された。
二人の男女がカーテンを開けて、こちらに向かい合う。
だけど、逆行でよく見えない。
僕らの前には教室にあるような机が六つ、まとめられている。
その机の上に胡座をかいている人が一人。
その後ろにカーテンを開けた二人が立つ。
「君ら二人とも合格!」
あの楽しそうな声の主が胡座の人みたいだ。
それにしても合格って…僕は諦められたんじゃ…。
「二人ともナベっちから聞いた通りだねっ!アハッ♪」
ナベ?聞いた通り?
「香住、変わる一歩が踏み出せたな」
あ、あの怖い声の人…?
さっきより優しい感じがする。
「は、はい…」
頭が混乱して気の抜けた声しか出せなかった。
「これは、つまり…どういうことですか?」
宝さんがずいと前に出る。
胡座の人の口元がニヤリと上がった。
「生徒会へようこそ」
それって、僕、もしかして…。
無意識に宝さんを見る。
宝さんも丁度僕を見た。
そして、笑った。
初めて見た、宝さんの笑顔…。ギュウッと心臓が縮んだような感覚になった。
「ありがとう、これから宜しくな、優!」
「う、うん!宜しく、宝さん!!」
「早く服を着ろ」
「うんっ!」
やった!僕、生徒会に入った!
…ん、あれ?
でも生徒会役員ってこれしかいないの?人数少なすぎなんじゃ…。
んんんっ!?
to next mission...