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秘密〜出会い〜
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秘密〜相手への想い〜-4

私とえみがお弁当を食べようと、お弁当の入った包みをほどいていると

「澤井先輩」
メイク治しをしていたリエルちゃんが、その手を止め、私を呼んだ。

「はっはいっ!」
『澤井先輩』なんて呼ばれるの、中学以来だからびっくりした。

そんな私の驚きをよそに、リエルちゃんは怖いくらい私をじっと見つめて聞いてきた。
「陸のこと、どう思ってるんですか?」

「えっ…どうって?」

リエルちゃんは、私の質問に少しイラっとした感じで
「陸のこと、恋愛対象として見てますか?」
っと聞いてきた。

「・・・いいえ」
私はリエルちゃんの質問内容に少し驚きつつ答えた。

「どうして?」
なおもリエルちゃんは聞いてきた。

「どうしてって…彼氏いるから」
これは言おうかどうしようか悩んだけど、前に言ってたまぁ先輩の『二人が陸のこと何とも思ってないってのがリエルにわかれば、すぐ仲良くなれると思うよ』っのを思い出し、言うことにした。
リエルちゃんから陸先輩に。
陸先輩から陸先輩のお母さんに。
陸先輩のお母さんから、うちのお母さんに(お母さん同士、友達らしい)知られるのは困る(親に彼氏がいることがバレると何かとうるさいから)けど、リエルちゃんとこのままじゃイヤだったから!
リエルちゃんと仲良くなって、部活を楽しみたかったから、意を決して言ったら

「そんなの答えにならない」
スパッと切り捨てられた。

「え?…」
私が困っていると

「彼氏がいたって、別の人を好きになることはあるでしょう?
私は『陸を恋愛対象として好きじゃない理由』を聞いてるの」
っと言ってきた。

「えっえっとぉ…」
私はさっきの答えで納得して貰えると思っていたのに、何だか難しいことになってきて、少し頭が混乱してきた。

私は別に陸先輩を嫌いなわけじゃない。
ただ、恋愛対象としては見てない。
その理由は…

「浮気する人はイヤだから」

(これだ!私は今付き合ってる篤也みたいに、私だけを見てくれる人がいいもの!)
リエルちゃんの出した問題に、今度こそ満点の解答を返せたと自信満々でいたら

「浮気される方が悪いのよ」
ズバッと言い切った。


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