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僕らの日々は。
【コメディ その他小説】

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僕らの日々は。 〜とある家庭の夕食事情〜-2

▼▼


――同刻、深峰家。

安良は自室でマンガを読みながらベッドに寝転がっていた。
と、その時ドアが開かれる。

「安良ー、今から買い物行くけど今日の晩御飯何がいい?」
「あのな母ちゃん、ノックぐらいしろって何度も言って……」
「こっちが先に質問してるんだからさっさと答えなさいって」
「ぐ……この……!あぁもう、分かったよ!」

安良は反論を諦めてちょっと思案し、

「そうだな……。やっぱ肉がいいな肉が。鶏の唐揚げなんてどうだよ?」
「鶏の唐揚げね。……まぁ今日の晩御飯はサンマの塩焼きって私が決めてたから、結局サンマにするんだけど。ご愁傷様。それじゃ行ってきます」


バタンと閉まるドア。
立ち去る足音。

そして、ポカンとしたまま取り残された安良。


「――ならわざわざ聞きに来るんじゃねえぇぇぇっ!!」


夕方の深峰家に、安良の叫びが響き渡った。


▼▼

さらに同刻、遊月家。


狭が居間でゲームをしていたとき、キッチンにいた母親から声をかけられた。

「はーくん、夕飯何がいいー?それによって今からお買い物に行ってくるけどー」
「え?いいよいいよ、冷蔵庫にある残り物でパパッと作っちゃえば。わざわざ買い物行くのも疲れるだろ?」
「そーお?じゃあそうするわー」

間延びした声でそう答え、狭の母はパタパタと冷蔵庫へと向かう。


冷蔵庫の中には――卵が3個。
見事にカラだった。


「………………」


狭母はちょっと考えて、パタパタと居間へ向かう。


「はーくん、晩御飯決まったよー」
「お、何にするんだ?」
「卵かけご飯」
「マジで!?」


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